ユーフォリアはダイスをワーカーとして使う2~6人用のワーカープレイスメントです。知識が高くなったワーカーは、自分が住んでいる世界がユートピア(理想郷)ではなく、ディストピア(暗黒郷)だと気づいて去ってしまいます。ワーカーの数が増えるだけでなく、減ることもあるめずらしいワーカープレイスメントです。
ユーフォリアについて
施設タイルをランダムで6枚選び、裏向きで建設現場に配置します。
各プレイヤーは人材カードを4枚ずつ受け取ります。そのうち2枚は裏向きのまま箱に戻します。残った2枚のうち、1枚はゲーム開始時から使用でき、残った1枚はゲーム中に条件を満たすことで使えるようになります。
ワーカーとして2つのダイスを受け取って振ります。ダイスの目は知識を表しており、目が大きいと得られる資源が増えるのですが、知識が高まりすぎると、この世界を去ってしまいます。(ワーカーが減ります)
ワーカーを増やすアクションもあるため、ゲーム中はワーカーの数が頻繁に増減します。
手番では、以下の2つのうち、いずれか1つを実行します。
1.ワーカーの配置
ワーカー1つをアクションスペースに配置し、その効果を実行します。スペースによっては置くためのコストが必要になります。
2.ワーカーの回収
ボード上にある任意の数のワーカーを回収します。戻ってきたワーカーは再び振って、新たな知識を設定します。このとき一定以上の数を越えてしまうとワーカーが1つなくなります。
ユーフォリアではラウンドなどの概念がありません。
そのため、上記を繰り返して、誰かが権利トークンを10個置ききるとゲーム終了です。
10個すべてを置いたプレイヤーがこの世界を掌握し、ゲームに勝利します。
独自要素が多いワーカープレイスメント

だいぶ簡単な説明で済ませましたが、実際はかなり複雑です。
ワーカーを置くスペースにしても、他のワーカーを押し出せるもの、いくつでも置けるもの、1つしか置けず押し出せないものといった種類があります。
大きな特徴の1つが施設タイルで、これは完成すると建設に参加しなかったプレイヤーにデメリットを与えます。
その判定はワーカーが置いてあるかどうかなので、そこに置いていたワーカーはしばらく回収ができなくなってしまいます。
建てることでメリットを与えるタイプは多いですが、デメリットを与えるタイプはめずらしいですね。どんなデメリットになるかは建ててみないと分からないので、運要素があります。
他にも特殊効果をもたらす人材カードや、所属する勢力によって得られるボーナス、遺物によるセットコレクション、ゲーム中1度だけ使える倫理ジレンマカードなど、要素は盛りだくさんです。
今回は3人全員が初プレイで、ルール説明に40分ほど、プレイには1時間ほどかかりました。クセが強いので、最初は戸惑いますが、1度動き始めるとラウンド終了の処理などもないため、どんどんゲームが展開します。
個性的な世界観なので、ゲーム中は
「モラルなんかいらない」
「電気を流して人材を増やそう」
「あいつは知りすぎてしまった」
「やっぱりモラル大切だ……」
といった独特なセリフが飛びかいます。
施設や人材カードに強弱の差があるので、運要素は強めの印象です。