「グランドオーストリアホテル レッツワルツ」は「グランドオーストリアホテル」の拡張セットです。5つのモジュールが用意されており、好きな組み合わせで加えることができます。
グランドオーストリアホテル レッツワルツ!
5つのモジュールについて簡単に説明していきます。モジュールは単体で使うことも出来ますし、すべてを入れることもできます。
①VIENNA BALLROOMS(ウィーン舞踏室)
新しい要素としてシャンパン、ボールルーム(舞踏室)が加わります。また、それに対応したスタッフ、ゲスト、目的、皇帝タイルも追加されます。
5枚の舞踏室ボードのうち、3枚を使用します。ボードにはダンサーが置けるマスと置いたときにもらえるボーナス、得点計算方法が描かれています。
個人ボードの左側にリハーサルルームボードが加わります。ここにダンサーコマが置かれます。いくつかのエリアに分かれており、エリアのコマを置ききるとボーナスがもらえます。もらえるものはボードによって異なります。
ダイス1と2の目にシャンパンを獲得するアクションが加わります。
ゲストに料理や飲み物を提供した後、ホテルの部屋ではなく、舞踏室に送ることができます。送る際にはシャンパンが必要です。
皇帝の得点計算の際、舞踏室に置かれているコマによって得点が獲得できます。1つも送っていないと減点になります。どの順番で舞踏室の得点計算を行うかはあらかじめ決められています。
②CELEBRITIES(有名人)
赤、青、黄のカラーダイスが加わります。通常のダイスを3つ取り除き、代わりにカラーダイス3つを使います。
ラウンジボードが加わり、その上に3枚の有名人タイルが置かれます。有名人タイルには得点と効果が描かれています。
カラーダイスを使ってアクションを実行する際は、コストを支払います。そうするとことで有名人タイルが獲得できます。以降、タイルに描かれた効果が適用されます。
皇帝の得点計算の際、すべてのプレイヤーの有名人タイルが集められます。その後、ラウンジボードの有名人タイルの更新を行います。
③UNIQUE HOTELS(個性的なホテル)
ホテルのエントランスボードが追加されます。
ボードによって特殊な効果が付き、さらにスタートの状況もボードごとに異なります。
プレイ人数に等しいエントランスボードを用意します。スタートプレイヤーはその中の1枚を選びます。その後、0金以上で競りを行います。ハードパスの競りを行い、残ったプレイヤーがそのエントランスボードを獲得します。
最後まで残ったプレイヤーは無料で残っているエントランスボードを獲得することができます。
④START PLAYER(スタートプレイヤー)
「スタートプレイヤー」のアクションが加わります。(ゲームボード左端に拡張されます)
このモジュールを使う場合、スタートプレイヤーから時計回りになります。そのため、新しいターンオーダータイルが用意されています。
スケルトンキーが残っている場合、ダイスを取ってアクションをする代わりにスケルトンキーを取ってアクションを実行します。できるのはダイスの個数1の任意のアクションです。
シュトルーデルを1つ取る、部屋を1つ準備する、コスト1軽減でスタッフカードを出すといったアクションが行えます。
誰かがスタートプレイヤーアクションを実行すると、以降のプレイヤーは0、1、2金を獲得します。
ラウンド終了時、スケルトンキーを持っているプレイヤーから順にターンオーダータイルを再配布します。その後、スケルトンキーをボードに戻します。
スタートプレイヤーアクションが行われなかった場合、通常通りターンオーダータイルを左隣に渡します。
⑤WOULD YOU LIKE SOME MORE?(もう少しいかが?)
新しい皇帝タイル、スタッフカード、目的カードが加わります。
ルールに変更点はないため、基本ゲームに追加することが可能です。もちろん、他のモジュールとも自由に組み合わせることができます。
スタッフカードにベルのアイコンがついた新しい効果が加わります。描かれた条件を満たした任意のタイミングで、1度だけ効果を得ることができます。
面白さがさらにアップ!
グランドオーストリアホテルはもともと完成度が高いゲームですが、これによりさらに展開が多様になり、プレイヤーごとの個性も際立つようになりました。
モジュールを自由に組み合わせることができるため、できれば徐々に増やしていくのがおすすめです。いきなり全部を入れてしまうとプレイ時間もだいぶ長くなりそうです。
1番大きな変化であるシャンパンとボールルームは、「部屋に入れない」という選択肢が加わるため、考えどころが増えました。
基本ゲームだと食べ物は提供したものの、入れる部屋がないといったことが起こりがちでしたが、これのおかげでとりあえずテーブルからどけることができます。
ボールルームに送った場合ももちろんゲストカードに描かれた得点と特殊効果は得られます。
ただ、手番数が変わらずにやることが増えたため、より忙しさも増しています。計画性を持ってプレイしないと、どれも中途半端になってしまう恐れもあります。
基本ゲームの大きなネックであった手番順の問題もスタートプレイヤーアクションのおかげで改善されているため、3人・4人でプレイする機会も増えそうですね。
グランドオーストリアホテルが好きな人ならば、ぜひ手に入れておきたい拡張セットです。
タイトル | Grand Austria Hotel: Let’s Waltz! |
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発行年 | 2021年 |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60~120分 |
デザイナー | Virginio Gigli, Simone Luciani |
BGGリンク | Grand Austria Hotel: Let’s Waltz! | BGG |