「大勝負(リッチ&グッド)」は先物取引でお金を稼ぐ3~5人用のゲームです。手札を隣の人と共有しているのが特徴で、自分たちが分かっている情報をもとにしながら、価格があがりそうな商品に投資していきます。
大勝負(Hab & Gut)について
各プレイヤーは個人ボードと初期資金を受け取ります。ゲームボードには6つの商品のトラックがあり、それに対応した株券があります。
プレイヤーとプレイヤーの間に付属のカードスタンドを置きます。各プレイヤーは右隣と左隣の2組の手札を共有して持つことになります。ここには商品の価値を上下する市場カードが置かれます。
ラウンドには2つのフェイズがあります。
フェイズ1 株の売買
スタートプレイヤーから順番に、3枚までの株を買うか、売るかします。
株はすべて同じ種類でも良いですし、異なる種類でもOKです。
株の売買をした後、自分が所有している株の1枚を個人ボードに寄付します。これは非公開情報です。ここに置かれた株は自分のお金にならないのですが、もっとも寄付金が少ないプレイヤーはゲーム終了時に勝負から脱落します。
フェイズ2 市場操作
スタートプレイヤーから順番に、自分の前にある2つのカードスタンドから1枚ずつカードをプレイします。
カードは各商品に対して、-6、-4、-2、+2、+4、+6の価格操作をします。プレイした1枚はその数字通り、2枚目は数字の半分の株価が上下します。
手札は8枚ずつあり、4周するため、すべてのカードがプレイされます。
ラウンドとゲームの終了
カードがなくなったら、ラウンド終了です。寄付した株はそのときの株価に応じて換金され、個人ボードに置かれます。
これをもう1ラウンド行い、最後に所有している株すべてを換金して、所持金がもっとも多いプレイヤーの勝利です。ただし、寄付金がもっとも少なかったプレイヤーは勝敗にからめません。
共有している情報で先を読む
両隣と情報を共有している点がふたつの街の物語を思わせます。ただし、あちらは協力なのに対して、こちらは協力しているわけではないので、相談などはできません。
「どれが上がりそう(下がりそう)」という情報を何となく共有しているだけですね。
今回は4人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで1時間ほどでした。
面白いのが寄付のルールです。
寄付すると自分の所持金ではなくなるため、できればしたくはありません。けれども、寄付金額がビリだと脱落になってしまうので、上手いこと最低額をちょっと上回るような寄付をしておきたいところです。
今回は前半ラウンドで1位の寄付額が2位の2倍以上あったため、残り3人がいかに上手く調整するかという争いになりました。
しかし、終わってみると結局、寄付額がビリだったのは前半ラウンドでもっとも寄付していた人で、なんとも意外な結果に終わりました。
手札を共有しているのも面白いポイントで、隣の人の動きにより、どの色が上がりそうかというのが何となく見えてきます。手番でやるべきことも手札を見ながら、上がりそうな株を買うのがメインのため、分かりやすいです。
ゲーム自体はやや地味ですが、株価の上下が激しいので、後半からでも十分に逆転可能です。
タイトル | Hab & Gut |
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発行年 | 2008年 |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 45分 |
デザイナー | Carlo A. Rossi |
BGGリンク | Hab & Gut | BGG |