メディチは、中世ヨーロッパの商人となり、香辛料や織物、陶器といった商品を競り落としていく2~6人用のゲームです。1~3枚のカードを競りますが、1人5枚までしか持てないという制限があります。クニツィアの三大競りゲームのひとつに数えられています。
メディチについて
ゲームボードには5つの商品のトラックと、所持金を表すトラックがあります。各プレイヤーは競り落としたカードを置くための個人ボードを受け取ります。
商品カードには0~5までの数字が書かれています。特殊なカードとして10が書かれた金塊があります。
手番プレイヤーは山札から1~3枚のカードをめくります。何枚めくるかは1枚ずつ確認しながら決めてOKです。
枚数を決めたら、左隣のプレイヤーから競り値を言うか、パスをしていきます。競り値は必ず前の人よりも高く言う必要があります。カードをめくったプレイヤーまで一巡すると競り終了で、もっとも高値を宣言したプレイヤーがカードを獲得します。
競りは最低でも1金で、全員の所持金を上回るような金額は宣言できません。全員がパスをすると、そのカードは捨てられ、次の人に手番が移ります。また、所有数が5枚を越えるような競りには参加できません。
これを時計回りで順番に繰り返していき、全員がカードを5枚ずつ獲得するとラウンド終了です。カードを捨てた枚数によっては全員に5枚が行き渡らないこともあります。
ラウンド終了時、まず獲得したカードの合計値を競います。数字が高い順に、プレイ人数に応じた金額を獲得します。
次に各商品の獲得数を競います。その商品をもっとも持っている人は10金、2位は5金を獲得します。さらに一定以上の個数を獲得していると追加でお金を獲得します。
次のラウンドに移る際、カードはすべて回収されますが、商品の獲得数トラックは維持されます。
これを全3ラウンド行い、もっとも所持金が多いプレイヤーの勝利です。
このカードはいるけど、これはいらないなぁ
競る枚数を自分で決められるというのが特徴です。
5枚しか持てないという制限があるため、他のプレイヤーの状況を見つつ、枚数を調整することができます。これがなかなか変わっていて面白いです。
(あの人はすでに3枚あるから、ここは取らせないように3枚めくるか)
といった駆け引きがあります。
この日は4人全員が初プレイで、ルール説明からゲーム終了まで50分ほどでした。
最初は相場が分からないため、なかなかの手探り感ですが、カードを獲得するうちに、だいたいの値段のつけ方が分かってきます。カードのめくりがあるので、そこそこ運要素は強めです。
今回は、3ラウンドとも合計値が1位だった人が、146対86対73対69という大差で勝利しました。
得点などがなく、お金がそのまま勝敗を決めるので、どのくらいまで突っ込むかがポイントになってきます。他の多くの競りゲーと同様に「初回は相場がよく分からない」という面もあります。
ラーはその辺の選択肢を狭めているので、そういった意味ではプレイしやすいですね。
それからプレイしていて気になったのが、お金を管理するトラックです。日本語版は左半分で1~50まで、右半分で51~100を管理します。しかし、そのマスがつながっているため、直感的に分かりにくいです。
他の版ではクラマートラックのようにボードの外周にあったので、そちらの方が分かりやすいですね。