ボードゲームのメカニズムの1つとして競りがあります。競りそのものがメインとなっているものやゲームの一部に取り入れられているものなど、さまざまなボードゲームに競りが組み込まれています。
モダンアート
競りのゲームといって、多くの人が思い浮かべるのがモダンアートではないでしょうか。
ライナー・クニツィアによる代表作の1つで、テーマを変えたものやリメイクがたくさん出ています。
公開競り、一声、入札、指し値といった一通りの競りが含まれているため、これを遊んでおけばさまざまなゲームへの応用が効きます。
競り落とした絵画に上手く値がつけば儲かりますが、値がつかないと無価値になってしまうため、どの作品にどれだけの金額をかけるかがポイントです。
日本では、切手をテーマにしたスタンプスという作品が出ています。
キーフラワー
タイルにキープルを配置してアクションを実行するワーカープレイスメント要素と競り要素が組み合わされたゲームです。
アクションと競りを同時進行で行うため、1つのタイルに対しての色のしばりが発生し、思わず「ぐぬぬ」となるようなキツさを体感できます。
拡張を加えることで、新たな要素が加わりますが、それにより登場しないタイルも増えるので、場合によってはバランスが大きく崩れることがあります。
倉庫の街
人気デザイナー、シュテファン・フェルトの作品です。
カードに対して競りを行うのですが、みんながコマを置けば置くほど価格があがっていきます。購入権は最後にコマを置いたプレイヤーにありますが、値段はそれまでに置かれているコマの数です。購入を辞退するとコマが手元に戻るため、どんどん値段が安くなっていきます。
シンプルなメカニズムながら、どれをどのくらいで買うのかという競りの醍醐味が味わえます。
テーマをバイキングにしてリメイクしたヨーヴィックも出ています。
ホームステッダーズ
ボード上に金額が書かれており、そこにコマを配置することで競りを行います。より高い金額にしかコマを置くことができず、誰かが上に置くとそれまでに置いてあったコマは手元に戻されます。
競りによって土地を競り落とすのですが、建物を建てるにはさらに資源が必要になるため、先を見据えていないと、競りでは勝ったものの、建てるものがないということになるので注意が必要です。
競りだけでなく、拡大再生産、賃金の支払い、建物効果、借金、リソースマネージメントと、さまざまな要素が詰まったゲームです。
ダウンフォース
競りによって担当するクルマを決めて、その後はカードプレイでレースを行います。さらにはどのクルマが勝つかも予想するという、盛りだくさんな内容です。
これだけ要素が詰まっていながら1時間かからないほどのコンパクトさで、気軽に遊ぶことができます。
レースカーのフィギュアの出来も良く、見た目の雰囲気もとてもいいです。