ヒストリー・オブ・ザ・ワールド新版は、5つの時代にまたがって帝国の繁栄を目指す3~6人用のゲームです。各プレイヤーは時代ごとに異なる国を担当し、より多くの勝利点を獲得することを目指します。
ヒストリー・オブ・ザ・ワールド新版について
まず時代1で担当する帝国とイベントカードを獲得します。
イベントカード(裏面ローマ数字)は勝利点が多いプレイヤーから、帝国カード(裏面登場国一覧)は勝利点が少ないプレイヤーから順番に獲得していきます。
イベントカードはゲームを通じて1回だけ使うことができ、特殊効果をもたらします。こちらは次の時代へ持ち越すことができます。
帝国カードはその時代で自分が担当する国です。使用できるコマの数とその国の首都、特殊効果が書かれています。この効果や能力は次の時代に持ち越せません。
カードはあらかじめランダムで人数分だけ用意されるので、最後に受け取る人は選択肢はありません。
手番は使用する帝国によって決まっています。順番はカードに書かれているので、帝国カードを選ぶ際の参考になります。
手番では7つのステップを行います。
- 接収ステップ
- 王国ステップ
- 建国ステップ
- 侵攻ステップ
- 建設ステップ
- 休息ステップ
- 得点ステップ
すべてのステップを行ったら、次の帝国に移ります。
各プレイヤーが一手番ずつ行ったら時代終了です。再び上記の要領で次の時代のイベントカードと帝国カードを獲得し、同様に手番を行います。
これを5時代繰り返すとゲーム終了です。もっとも勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
やることはシンプルだが時間はかかる
4人全員が初プレイで、説明に40分ほど、プレイには2時間半ほどかかりました。
やることはシンプルです。
帝国カードには、その時代に使えるコマ数が書いてあるので、それをストックからカードの上に置き、ボードに配置していきます。他のプレイヤーのコマががあればダイスで判定を行い、勝敗を決めます。全部置ききったら、そこでエリアごとの得点計算を行い、手番終了です。
あとは帝国カードやイベントカードでさまざまな特殊効果が加わることくらいです。
面白いのが時代ごとに担当する国が違うことです。
帝国カードには首都が書かれているのですが、そこがスタート地点になります。あとはそこから隣接するようにコマを置いていくのですが、場合によっては前の時代に自分が置いたコマが残っているので、それが邪魔になることもあります。
国は違うのですが、得点計算には関係するので、あまり取り除きたくはありません。しかし、同一マスにコマは複数個置けないため、通り道に置かれている場合は自分で自分のコマを取り除く必要があります。
また、エリアによる得点は時代を経るにつれて増えていきます。そのため、序盤は得点にならなくても、後々のことを考えて、ばらまいておくということも可能です。
この辺りの未来を見据えた布石のようなものが独特です。
今回わたしはまさにそれで、序盤は一切得点にならないようなエリアに積極的にコマを置いておき、以降は長期にわたって得点を稼いでいました。さらにローマ帝国で数にものを言わせ、そこから順調に稼ぎ続け、そのまま逃げ切りました。
やるべきことは単純ですが、だからといって考えることが少ない訳ではありません。
たとえば、帝国カードはドラフトのような形で獲得するので「あの人に取られるとマズい」というものはカットするのも手です。
帝国カードのコマ数、首都もよくチェックしておかなければなりません。首都が建つと前の時代のコマは取り除かれてしまうため、せっかくの自分の得点源が取り除かれてしまいます。また、どのタイミングで自分の手番になるのかの順番も重要です。
お互いに攻撃し合うことが前提のゲームのため、直接攻撃が苦手な人にはオススメできません。イベントカードも強力なものが多く、それによって大きく展開が変わることがあるので、その辺も好みが分かれそうです。
あとは単純に1プレイが長いです。
2時間、3時間は普通にかかります。
文明系のゲームは、さまざまなものをバランスよく獲得していくものが多いですが、ヒストリー・オブ・ザ・ワールドは戦闘がほぼすべてです。その点、シンプルでゲームとしては分かりやすいです。
派手な効果で「やった、やられた」が楽しめる人にオススメのゲームです。