「イスタンブール:選択と記録」は、2014年に発売された「イスタンブール」の紙ペン版です。果物や香辛料といった商品を集めつつ、先にルビーを10個獲得することを目指します。
イスタンブール:選択と記録について
各プレイヤーは行動計画シートと鉛筆(5本同梱されています)を受け取ります。行動計画シートは両面仕様となっており、プレイ人数に応じて使い分けます。
場に場所カード、ルビーカード、ギルドカード、隊商カード、商品カードといったカード類を準備します。
各プレイヤーは場所カードを1枚手札として引きます。
ゲームの流れ
手番で行うのは次のいずれかです。
- 場所カードのプレイ
- ギルドカードのプレイ
どちらかを行ったら時計回りで次のプレイヤーの手番になります。
場所カードのプレイ
手札か場にある2枚の場所カードの中から好きな1枚を選び、プレイしたら捨て札置き場に置きます。
プレイヤーは選んだ場所か、それに縦横で隣接する場所のアクションを実行します。
そして他のプレイヤーもこのカードを使うことができます。
ただし、使う場合はその場所のアクションアイコン1つか、ボーナスアクション1つに斜線を引きます。
使うことができない、または使いたくない場合は、ボーナスアクション1つを獲得します。
ギルドカードのプレイ
コストを支払い、手札のギルドカードをプレイします。
この場合、他のプレイヤーはアクションできません。
アクションの終了
手札の場所カードをプレイした場合、山札か場にあるカードのうち1枚を自分の手札にします。
その後、場のカードが2枚になるよう補充します。
もしスルタンの宮殿カードによってルビーが獲得されていた場合、新たなルビーカードを1枚差し込み、必要な商品が1つ多くなるようにします。
隊商カードを使った場合、そのカードを裏向きにしてデッキの底に戻し、新たなカードを表向きにします。
ゲームの終了
誰かが10個のルビーを獲得したならば、現在のラウンドを最後まで行いゲーム終了です。
また、場所カードを補充できなくなった場合は即座にゲーム終了となります。
ゲーム終了時にもっとも多くルビーを持っているプレイヤーの勝利です。
ソロルールについて
イスタンブール:選択と記録にはソロルールが用意されています。
ルールはほとんど変わらず、手番終了時に場の左側のカードが捨て札になります。このとき他のプレイヤーがプレイしたかのように、ボーナスアクションを行うことができます。
場のカードが補充できなくなるまでゲームを行い、どのくらいの難題がクリアできたかをチェックします。
紙ペン版イスタンブール
ダイス化に続き、紙ペン化です。
登場する商品や場所などがイスタンブールと同じなので、かなり雰囲気は再現されています。
今回は1人でルールを読みながら遊び、1プレイ40分ほどでした。
イスタンブールの特徴であった一緒についてくる助手や投獄された親族などがない分、かなりプレイ感は異なります。また、ボード上を移動するわけではないため、インタラクションもほぼありません。
宮殿を利用することで、必要な資源が1つずつ増えていきますが、それ以外に他のプレイヤーに影響を与えるような要素はほとんどないです。
基本的には商品やお金(リラ)を集めて、それをルビーに変換という流れとなっています。
そこに隊商カードやギルドカードなどの特殊効果でアクセントを加えた感じです。
ちなみに今回は隊商カードもギルドカードも1枚も使いませんでしたが、ルビー10個までは集まりました。
個人的な感覚では、イスタンブール:ダイスゲームよりも、イスタンブール感が薄まっている気がします。
イスタンブールは、助手に制限される移動や他のプレイヤーの行動によって必要コストが高まっていくところが特徴だと思うので、インタラクションが薄い「選択と記録」は、あまりイスタンブールっぽさがありません。
ただ単体の紙ペンゲームとして見れば、さまざまな効果があるカードや、ちょっとした拡大要素(向上させることでもらえる商品数やリラが増える)があって楽しめます。
先日遊んだオルレアンの紙ペン版であるジャンヌ・ダルクと同様に、普通に面白いけれども「あえてこのゲームを」といった魅力はそこまで強くないかもしれません。
ちなみに言語依存は場所名くらいしかなく、効果はすべてアイコンです。
タイトル | Istanbul: Choose & Write |
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発行年 | 2023年 |
プレイ人数 | 1~5人 |
プレイ時間 | 30~45分 |
デザイナー | Rüdiger Dorn |
BGGリンク | Istanbul: Choose & Write | BGG |