遙かなる喜望峰は、もともとは航海の時代として発売されていた作品に、拡張セットを加えてリニューアルした2~5人用のゲームです。プレイヤーは7つの島をめぐる商人となり、収入を得て、投資を行い、より多くの勝利点の獲得を目指します。
遙かなる喜望峰について
母港カードの周りに7枚の港カードを円状に並べます。各プレイヤーは自分の色の船コマ、投資チップ、ついたて、初期資金を受け取ります。
船は母港からスタートします。
手番では、
- 移動
- 収入
- 投資
の3つを順番に行います。
港カードから移動始めると、時計回りならば時計回り、反時計回りならば反時計回りと、その方向にしか移動ができなくなります。移動は必ず行わなければならず、1~2歩は無料、3は1金、4歩は3金といったように3歩以上は追加コストが必要になります。
また、母港に戻ることもできます。母港から港に戻ると、再びどちら周りで移動するかが決められるようになります。
移動したら、そのカードに書かれた収入を得ます。
さらに投資コストが支払えるならば、その後で投資を行います。投資を行うと、その港に自分の投資チップが置かれます。投資チップが置かれるとその港での収入が増えたり、ゲーム終了時の得点につながったりします。
これを繰り返し、誰かが投資チップを置ききったら、そのラウンドを最後まで行いゲーム終了です。
勝利点チップによる勝利点と投資による勝利点を合計し、もっとも勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
追加要素
基本ルールに対して、以下の4種類の追加ルールを加えることができます。どれか1つを選んでもいいですし、4つすべてを入れることもできます。
追加ルール:契約
母港に移動したときに、契約カードを獲得することができます。契約カードはお金を資源や勝利点に変えるものや、一定の条件を満たすと得点化できるものなどがあります。
追加ルール:書簡
いわゆる終了時ボーナスです。「もっともお金を持っている人が○点」といったものや、条件を満たすことで全員がもらえるものがあります。
追加ルール:海賊
海賊船コマと海賊島の港カードを使用します。海賊船コマがあると、他のプレイヤーはその港に入れなくなってしまいます。
追加ルール:長崎
特殊な生産港の長崎の港カードを使用します。
他にも2人用のルールが追加されています。
より展開が豊かに
航海の時代を何度か遊んだことがあり、面白かったので欲しいなと思っていました。今回このようにコンポーネントが豪華になり、拡張までセットになって発売されたのはラッキーでしたね。
港カードが24枚あり、その中から7枚を選ぶので、それだけでも十分にリプレイ性が高いのですが、追加ルールにより、さらに展開が豊かになりました。
今回は「契約」と「書簡」の要素を入れて、4人で遊んでみました。
説明と準備に20分ほど、プレイには50分ほどかかりました。
手番では移動、収入、投資の3つを行うだけなのですが、さまざまなところに悩ましさがあります。たとえば、他のプレイヤーの船があるところに移動すると、そのプレイヤーにお金を支払う必要があります。そこで支払うのか、どけてもらうのを待つのかも考えどころです。
また、移動に関してもお金さえ払えば好きに移動できるので「ココだ!」というタイミングで大移動することもできます。
投資チップを置ききることがゲームの終了条件のため「あ、あの人で終わりそうだな」というのが分かりやすいです。こういった見通しのよさは、イスタンブールを思わせます。
ルールが分かりやすく、人によってさまざまなやり方が可能で、なおかつリプレイ性も高いので、多くの人にオススメできるゲームです。ゲームが始まってしまうと、一切運要素がないので、その辺は好き好きでしょうね。