トスカーナはワイナリーの四季の拡張セットです。要素が追加されているだけでなく、基本とは違うゲームボードを使うので、かなりプレイ感が変わっています。
ワイナリーの四季 トスカーナについて
ワイナリーの四季はワイン造りをテーマにしたワーカープレイスメントです。個人ボードに施設を建てたり、木を植えたり、ブドウを収穫したりして、ワインを造り勝利点を集めていきます。
ワイナリーの四季には、夏期と冬期の2つのアクションエリアがあり、それぞれできることが異なります。また、一年を通してワーカーを使うため、夏期に使用したワーカーは冬には使えません。そのため、しっかり計画立てて配置しないと、ワーカーがムダになったり、足りなくなったりしてしまいます。
トスカーナではアクションエリアが春期、夏期、秋期、冬期の4つに分かれ、それぞれできることが違うため、さらに計画性が求められます。
アクションエリアには、販促アクション、トレードアクション、バルクワイン販売アクションの3種類が加わりました。販促アクションはマップ上に星トークンを置くことでボーナスがもらえたり、終了時にマジョリティによって得点が得られるので、疎かにしていると最後に逆転されることもあります。
また、ゲームボードの他に新しい要素として特殊労働者があります。
ゲーム開始時にランダムで2種類選ばれ、特殊な能力をもったワーカーを雇うことができます。能力により、ゲーム性が大きく変わるので、さらにゲームの展開が豊かになります。
もう1つの新要素が設備です。
設備を使用する場合は、個人ボードを拡張します。そこに、さまざまな能力をもった設備カードを配置することができます。
設備カードは、その人だけのアクションスペースになるアクション設備、何かをすると追加効果がある強化設備、年末処理のときにボーナスがもらえる追加ボーナス設備の3種類があります。
これらの追加要素は1つだけ使用してもいいですし、すべて加えてもOKです。
考えることがだいぶ増えた上、トスカーナでは終了条件が25点に増えているため(ワイナリーの四季は20点)、プレイ時間も長くなっています。
できることがより多彩に
ワイナリーの四季には、夏期訪問者と冬期訪問者のカードがあります。強力な効果のものが多く、「え? そんなのあり?」というものも少なくありません。
トスカーナではそれに設備も加わるため、さらに展開が派手になります。
ただし、序盤は地盤固めが重要なため、3ラウンドくらいやってもほとんど点数が入りません。だんだんと設備が整ってくると、得点がバンバン入るようになるので、一気にゲームが終局に向かいます。
今回は4人戦で説明と準備に30分ほど、プレイには3時間ほどかかりました。ちなみにわたしは元のゲームであるヴィティカルチャーは遊んだことがありますが、トスカーナは初めてです。
どの季節にどこまでワーカーを使うのか、どのタイミングでどのカードを使うかをよく考えなければならないため、長考しがちな人はかなり考えてしまいそうです。
ヴィティカルチャー(ワイナリーの四季)は、カード効果が派手な軽めのワーカープレイスメントのイメージでしたが、トスカーナはかなり考えることが増えて、だいぶ重くなった印象です。そのため、「あの手軽な感じがよかったのに」と感じる人もいそうですね。
ただ逆にワイナリーの四季では軽すぎると感じた人には、ちょうどいい拡張だと思います。選ばれた特殊労働者によって、方針がかなり変わってくるので、いろいろ試したくなるゲームです。1~6人という対応人数の幅の広さもワーカープレイスメントではめずらしいですね。
タイトル | Viticulture: Tuscany Essential Edition |
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発行年 | 2016年 |
プレイ人数 | 1~6人 |
プレイ時間 | 60~150分 |
デザイナー | Jamey Stegmaier, Alan Stone |
BGGリンク | Viticulture: Tuscany Essential Edition | BGG |