Twitterでフォロワーの方がおすすめしていた2人用のトリックテイキング、クラバヤスを遊んでみました。ちょっと独特なルールながらとても面白かったので、ご紹介します。
クラバヤスについて
使用するカード
各スートの7、8、9、10、J、Q、K、Aの32枚
カードの強さと点数
切札 | 強さの順 | J | 9 | A | 10 | K | Q | 8 | 7 |
点数 | 20 | 14 | 11 | 10 | 4 | 3 | 0 | 0 | |
切札以外 | 強さの順 | A | 10 | K | Q | J | 9 | 8 | 7 |
点数 | 11 | 10 | 4 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 |
カードの強さと点数は一般的なドイツ系トリックテイキング(スカート、ドッペルコップなど)と同じです。ただし、切札のJと9だけが特殊で強さと点数が異なります。
ゲームの流れ
- ディール
- ビッド
- 再ディール
- メルド
- プレイ
1.ディール
カードをカットしてランクが低いカードを引いたプレイヤーがディーラーとなります。以降は交代でディーラーを行います。
ディーラーは各プレイヤーに3枚ずつ2回、合計6枚を配ります。
残りは山札となり、一番上のカードを表にして山札の横に置いておきます。これは切札候補カードとなります。
2.ビッド
エルダー(ディーラーではない方)から最初にビッドを行います。
切札候補をそのまま使う場合、テイク。
使わない場合はパス。
パスをしたら今度はヤンガー(ディーラー)がテイクかパス。
ヤンガーがパスをしたらエルダーが好きなスートを切札に指定するかパス。
これもパスをしたらヤンガーが好きなスートを切札に指定するかパス。
さらにこれもパスとなったらゲームが流れ、ディーラーを交代して最初からやり直す。
切札を決めたプレイヤーはメーカーとなります。
3.再ディール
ディーラーはさらに山札から3枚ずつカード配る。
そして、山札の1番下にあるカードを表にし、山札の1番上に置きます。これはカードを配る際に1番下が見えてしまうとディーラーが有利なってしまうので、それを防ぐためです。
切札候補が切札となっている場合、手札の切札7とそのカードを交換することができます。
4.メルド
プレイする前にメルドの宣言があります。
手札に同じスートで3枚以上連続している数字があればシークエンスとして宣言ができます。
3枚ならば20点、4枚以上は50点です。(カードの順番はA、K、Q、J、10、9、8、7です)
シークエンスで得点できるのはもっとも強いシークエンスを持っているプレイヤーだけです。3枚より4枚以上の方が強く、枚数が同じならばより上のランクのカードの方が強いです。それも同じならば切札の方が強く、それも同じならばどちらも得点しません。
まずエルダーが自分の一番長いシークエンスの点数を宣言します。ここで言えるのは「なし」「20点」「50点」のいずれかです。
それに対しヤンガーは「私の勝ちです」「あなたの勝ちです」「同じです」と答えます。
同じ場合は今度はエルダーが一番上のカードを宣言し、ヤンガーは上記と同様に答えます。それも同じ場合は切札について同様のやり取りをします。
もっとも強いシークエンスが決まったならばそれを公開して得点します。もし手札に他にもシークエンスがあればそれも公開して得点して構いません。
シークエンスの宣言は任意のため、もし手札にシークエンスがあったとしても宣言しなくても構いません。切札7の交換はメルドの前でも後でもできますが、メルド中はできません。
5.プレイ
メルドの宣言が終わればトリックを始めます。このとき最初にリードするのはメーカーではなく、エルダー(非ディーラー)なので注意しましょう。
一般的なマストフォローのトリックテイキングですが、以下の点に注意して下さい。
切札でリードされた場合、それより強い切札でフォローしなければなりません。強い切札がなければそれ以外の切札、それもなければ好きなカードを出せます。
リードされたスートを持っていなかった場合、必ず切札でフォローしなければなりません。切札がなければ好きなカードを出せます。
得点
ベラ
切札のKとQの両方を持っている場合、2枚目のカードを出す際にベラと宣言して20点を得ます。
最後のトリック
最後のトリックを取ったプレイヤーは10点を得ます。
(メルド)+(ベラ)+(トリックで獲得したカードの点数)+(最後のトリック)が各プレイヤーの得点となります。
- メーカーが勝ち ⇒ 両方が上記の得点を得ます。
- 同点 ⇒ メーカーは0点 相手は自分の得点を得ます。
- メーカーの負け ⇒ メーカーは0点 相手は2人の合計点を得ます。
ゲームの終了
どちらかのプレイヤーが500点に達すればゲーム終了で、得点の多い方の勝利です。
クラバヤスを遊んでみて
メルドの宣言など、普通のトリックテイキングと異なる点がありますが、慣れればそこまで複雑ではありません。このゲームの特徴は、カードが配りきりではないということです。山札が残されるので、完璧なカウンティングができません。そのため、ある程度の運要素が加わります。
これが程よい感じで難易度を下げています。
しかしながらメルドによってカードを公開したり、必ず切札を出さなければならないルールがあったりで、相手の手札を推測することができます。
さすがにトリックテイキングをまったく遊んだことがない人にはハードルが高いかもしれませんが、多少やったことがある人ならば、すんなりプレイできると思います。2人用のトリックテイキングとしてはかなりオススメです。