「M.U.L.E The Board Game」はPCゲームを元にして作られたボードゲームです。元になったPCソフトは1983年に発売されているので、昔からのゲーマーでないとご存じないかもしれません。ちなみにわたしはこのボードゲームで初めて知りました。
M.U.L.E(ミュール)について
ミュールでは共有マップのボードと個人ボードを使います。
共有マップには獲得できるタイルと資源が置かれており、そこから個人ボードに乗せていきます。経済がテーマとなっており、ミュールという汎用ロボットを使い、資源を集め、お金に変えていくことが目的です。お金は資源を売買できるだけでなく、そのまま勝利条件となっています。ゲーム終了時にもっともお金が多いプレイヤーの勝利です。
ミュールでは4つの資源を使います。
- 金属
- クリスタル
- 食料
- エネルギー
金属はミュールを作るための原料です。クリスタルは貴重な存在で価値が高いです。食料はアクションを実行するために必要です。エネルギーはミュールを稼動させるために必要になります。
生産するためにはミュールが必要で、ミュールを稼動させるためにはエネルギーが必要で、ミュールを獲得するには食料が必要で、とバランスよく資源を集めないと手詰まりになってしまいます。
また、生産の際にはイベントカードがめくられます。これがかなり影響力が大きく、場合によってはせっかく組み立てた計画がパーになってしまいます。たとえば、一気にお金を稼ごうとそのフェイズ、クリスタル生産に注力したのに、イベントによってすべてのクリスタルを失ったりします。
この辺りは好き嫌いが分かれそうです。
個別の能力をもった個人ボード、リソースマネージメント、資源価格の市場操作、他プレイヤーとの交渉、多彩なイベントカードと好きな人にはたまらない要素がぎっしりと詰まっています。
え、このフェイズ何もできないんだけど……?
この日は3人プレイで全員が初めてということで、ルールを確認しながら遊びました。セットアップをして、1つ1つルールを確認していくと、まさかのトラブルが。
なんと和訳ルールが落丁していたのです。
しかも、肝心なアクションの説明が抜けており、仕方がないので英文ルールを確認しながら進めました。これが今回時間がかかった原因でもあります。
何とかルールを確認し、遊んでみると結局4時間半弱かかりました。
ゲーム自体はそこまで複雑ではありません。処理の順番もボードに書いてあるので、その通り進めていけばスムーズに遊ぶことができます。できればリファレンスタイルの和訳が欲しいところです。
印象に残ったのはイベントカードの効果の大きさです。
場合によって次のフェイズまったくアクションできないことも起こり得ます。というか、実際に起きました。食料がないとアクションができなくなるので、しっかりと次の分まで確保しなければならないのですが、イベントによってその計画が無残に打ち砕かれたりします。
この辺りを「きついな、これ!(笑)」と笑い飛ばすか、「は?何これ?」とクールに捉えるかで評価が変わりそうです。よりガチな勝負を望むのならばカードは使わない方がよさそうですね。
リソース管理が重要なので、電力会社や国富論などが好きな人におすすめのゲームです。