OLE-KAJI(船を出せ!建物を建てろ!俺はカジノに行ってくる!)は、2~4人用のワーカープレイスメントです。ラウンドで使えるワーカーの数がダイスで決まったり、各自が秘密の目標を持っていたり、建物や技術で拡大生産したりと、盛りだくさんな内容です。
オレカジ(OLE-KAJI)について
アクションボードと得点ボードを並べ、建物カードの山札から5枚をめくって公開します。技術カードは固定で、すべてがオープンで場に並んでいます。他に航海カードとイベントカードの山札を作ります。
各プレイヤーは勢力カード、恩恵カード、拠点カード、金庫カードとキューブ、ワーカーを受け取ります。
恩恵カードはランダムで配られる各自の非公開目標です。いわゆる「○○を達成したら○点」というやつなのですが、ゲーム終了時に達成している人は全員もらうことができます。そのため、ゲーム中は他のプレイヤーの動向を見ながら「あの人が持っているのは○○かな?」といった感じで見当をつけていきます。
ラウンドの準備
ダイスを振って、今回の全員のワーカーの数を決定します。その後、カジノや黒魔術の配当を行います。
それから、経済力や建物、技術にしたがって収入を得ます。
ワーカーの数はダイスの目で決まるのですが、さらにお金を払って雇うことができます。逆にワーカーを解雇してお金を得ることもできます。ただし、最大ワーカー数は6です。
ラウンド
手番では、以下の3つのうち1つを順番に行っていきます。
- ワーカーを配置してアクションを実行
- 場にある襲撃者を撃退する
- ワーカーをストックに戻して1金を得る
すべてのプレイヤーのワーカーがなくなったらラウンド終了で、再びラウンド準備に戻ります。
全6ラウンド行い、交易権の失点、恩恵によるボーナスを計算し、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
オレカジの特徴
ゲームの流れはオーソドックスなワーカープレイスメントなのですが、かなり要素は多いです。他には見ないようなめずらしい要素もあり、初回はすべてを説明するのにだいぶかかると思います。
キューブ
勢力カードには経済力、統率力、技術力の3つの項目があります。ゲーム開始時、それぞれにキューブが乗っており、勢力を発展させることで上に乗っていたキューブが取り除かれ、別なことに使えるようになります。
お金は金庫カードで管理するのですが、10以上になるとキューブが2つ必要になります。そのため、このときキューブを持っていないとお金を増やすことができません。
キューブは他に技術を発展させるコストになったり、交易権の有無を示したり、さまざまなことに使われます。
イベント
得点ボードの特定のマスを1位のプレイヤーが通過するとイベントが起こります。
イベントでは、特定のアクションスペースのコストが変化したり、襲撃者によって特定のアクションスペースがふさがれてしまったり、全員にプラスやマイナスの効果をもたらしたりします。
ワーカー
ワーカーは6個持っているのですが、50点以上を取る場合、それを示すために1つをボード上に置いてくる必要があります。そうすると、当然最大で5個までのワーカーしか使えなくなります。
カジノ・黒魔術
カジノは3種類のスペースがあり、それぞれダイスの目に対応しています。ラウンド準備の際に出たダイスの目と一致すると恩恵が得られます。
黒魔術を使うためには得点を失います。その代わり、強大な効果をもたらします。また、黒魔術にもダイスの目が割り振られており、カジノと同様、振られた目と一致するともう1回効果が発動します。
資源
木材・石材・鉄鉱石の3つの資源がありますが、トークンなどがあるわけではありません。世界の七不思議のように自分が生産していれば、そのラウンド中は自由に使うことができます。また、アクションスペースもあり、そこにワーカーを配置していればそのラウンドはその資源が産出されます。
他にも航海、交易権、建物、技術など、さまざまな要素があります。
で、何から始めればいいの?
今回は4人全員が初プレイでしたが、ルール説明と準備に1時間弱かかりました。要素が多いため、1度聞いただけでは把握できず、プレイ中も何度か確認しました。プレイ時間は1時間30分ほどです。
勢力を上げて、まずは基盤を整えるのが定石かなと思ったのですが、あえてカジノに突っ込むプレイヤーがいて、見事に散っていきました(笑)
だんだんとできることが増えていくタイプのゲームなのですが、序盤から選択肢が多いため、最初は何をすればいいのか迷ってしまいます。ただ、開始時に配られる恩恵カードがあるので、ある程度の指針になります。
今回は航海をしまくっているプレイヤーがいて、「かなり露骨に狙ってるな」と思っていたら、実は恩恵が航海ではなく、まんまと騙されてしまいました。こういうちょっとした正体隠匿要素があるのも面白いですね。
最初、ルールを聞いた段階では「何すればいいの??」という感じでしたが、一度動き始めると「これを高めていくのがよさそう」というのが見えてきます。
「ワーカープレイスメント入門」という立ち位置ではなく、ある程度さまざまなゲームを遊んだ人向けのゲームです。
2014年のゲームのため、なかなか目にする機会は少ないと思いますが、ワーカープレイスメント好きならば遊んでみて欲しい作品です。