「オラニエンブルガー運河」は1~2人用のボードゲームです。アクションボードからアクションを選び、リソースを獲得したり、個人ボードに建造物や経路を建設したりしていきます。
作者は「アグリコラ」「オーディンの祝祭」などでおなじみのウヴェ・ローゼンベルクです。
オラニエンブルガー運河について
各プレイヤーは資源ホイールと産業ボード(個人ボード)を受け取ります。
資源は基本資源3種類(木材・粘土・鉱石)と重要資源(鉄・レンガ)が2種類の全5種類で、他にお金(ターラー)があります。
個人ボードは両面仕様になっており、片面にはあらかじめ小道や線路などが印刷されています。もう片面には経路が描かれていないため、自分で初期配置が決められます。
アクションスペースは7種類で上段4種類、下段3種類にわかれています。上段の3つには山札があり、ゲームが進むことで山札が枯れると追加アクションが解放されるようになっています。
オラニエンブルガー運河では、それぞれのワーカーの区別がなく、共通のアクションディスクを使用します。
アクションディスクを重ね、好きな場所に置いてアクションを実行したら、その場に1枚置きます。そのため、ラウンド中に同じアクションは選べないようになっています。
ゲームは終了条件を満たすまでラウンドを繰り返します。
ラウンド終了時に山札から場にカードが補充されます。そうして山札が空になったら、それが最終ラウンドです。
ゲームの流れ
アクションフェイズでは合計5アクションスペースを交互に選んでいきます。
アクションは資源を獲得したり、経路(小道・道路・線路・運河)を建設したり、建造物を建設したり、橋を建設したりといったシンプルなものしかありません。
建造物を建設する場合は、カードに書かれたコストを支払い、個人ボードの好きな場所に建てます。一度建設した建造物は移動したり、取り除いたり、上書きしたりできません。
経路を建設する場合、対応する資源を支払います。種類によって特徴が異なります。
コスト | 特徴 | |
小道 | 粘土1 | 好きな場所に置ける。 唯一、他の経路に置き換え可能 |
道路 | レンガ1 | 好きな場所に置ける。 |
線路 | 鉄1&木材1 | すでにある線路に接するように置く |
運河 | 3金 | すでにある運河に接するように置く。配置したら粘土2もらう。 |
橋のコストは木材1です。橋は既存の経路をまたぐようにして配置します。そのため、まだ経路がないところには置けません。また両側に建造物がある必要があります。
随時アクション
- 基本資源の購入
- 重要資源の生産
上記の随時アクションは手番中に何度でも行えます。
建造物の効果の発動
建造物は配置しただけでは効果を発揮しません。効果を発動させるためには以下のどちらかの条件を満たす必要があります。
- その建造物を4本の経路で囲む
- その建造物に2本の橋がつながる
つまり1つの建造物は、最大で2回効果を発動させることができます。
次ラウンドの準備
5アクションを行うとアクションフェイズが終了します。
以下のステップを実行して次のラウンドの準備を行います。
- 建造物の補充
- 資源ホイールの回転
- 新たなターラーの配置
- アクションディスクの受け渡し
ゲームの終了
建造物の補充の際に山札が枯れたら、その次が最終ラウンドです。
最終得点計算を行い、名声点が多いプレイヤーの勝利です。
建造物と経路の配置に頭を悩ませる
2023年のウヴェ・ローゼンベルクの新作です。
120枚あるカードのうち、1ゲームでは24枚しか使いません。日本語版は拡張セットが最初から入っているため、360枚もカードがあります。
今回はお試しでソロプレイをやってみました。
ルールはあらかじめ目を通しておきましたが、細かいところで確認が必要だったため、70分ほどかかりました。
アクションが7種類しかなく、資源も5種類しかないため、これまでのウヴェ・ローゼンベルクの作品の中では中量級といった印象です。
そのため、オーディンの祝祭やアルルの丘のようなボリュームを想像していると物足りなさを感じそうです。
メインとなるのは建造物カードと4種類の経路の配置です。
建造物カードの発動条件はさまざまで、
- 「この建造物に○○が○本接していれば」
- 「ボード上に○○が○本あれば」
- 「ボード上のどこかに○○があれば」
- 「ボード隅に配置した建造物が○個ならば」
- 「1回目に発動したら~、2回目に発動したら~」
- 「○より△が多ければ」
などなど、無数にあります。
しかも、これらの効果のすべてがアイコン表示です。
上記でいうと「建造物に接する」「ボード上にある」「ボード上のどこか」がすべてアイコンになっているため、初見は何が何だかわかりません。
説明書の裏にアイコンのリファレンスがあるため、初回はこれを見ながらのプレイになりそうです。ちなみに別冊でカード効果の一覧もあるので、新しいカードが出る度にそれを読み上げたほうが手っ取り早い気もします。
正直1回やったくらいでは把握しきれませんでした。
経路のコストもすべて異なるため、ボードなどに表記してほしかったなぁと感じました。(一応プレイエイドはありますが)
こういった条件がたくさんある中で、それぞれが上手く起動するように経路を敷いていくのが主な目的となります。いろいろな条件を踏まえた上で最適な配置を探っていくため、パズル要素が強いです。
また、伸ばせば伸ばすほど強力になる効果が多いため、どのタイミングで起動させるかが悩ましいポイントです。
タイトル | Oranienburger Kanal |
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発行年 | 2023年 |
プレイ人数 | 1~2人 |
プレイ時間 | 45~90分 |
デザイナー | Uwe Rosenberg |
BGGリンク | Oranienburger Kanal | BGG |