パスカットランはトランプを使った2対2のチーム戦のトリックテイキングです。作者は他にもさまざまなゲームを創作されているりかちさんです。パートナーが正面ではなく隣に座ったり、カードを出す順番が途中で変わったりする一風変わったゲームです。
パスカットランについて
使用するカード
ジョーカーを抜いた通常のトランプ52枚です。
カードの強さ
強 A K Q J 10 … 3 2 弱
ゲームの流れ
適当な方法でディーラーを決めます。
ディーラーは自分の左隣から順番に1枚ずつカードを配っていきます。カードは配りきりなので手札は13枚です。ディーラーは最後に自分に配るカードを公開し、それがそのラウンドの切り札になります。切り札を決めたらそのカードは手札に戻します。
各プレイヤーは相談せずにパートナーに2枚のカードを渡します。
渡すカードは相手からもらうカードを見る前に選びます。
ディーラーの正面のプレイヤーからリードします。ゲームは切り札あり、マストフォローのトリックテイキングです。
ただし、出す順番が変則的です。
カードを出す順番は、自分がカードを出したときに、必ずパートナーが4番目になるように変化します。そのため、リードする人によって右回りか左回りかが変わります。
得点はトリックごとに入ります。
トリックを取った人 | 得点 | |
パス | パートナー | 4点 |
カット | 自分の2つ隣 | 3点 |
カット | 自分の1つ隣 | 2点 |
ラン | 自分 | 1点 |
これを全員のカードがなくなるまで繰り返すとラウンド終了です。
そのまま得点計算をして1ラウンドでゲーム終了にしてもいいですし、全員がディーラーを1回ずつ行い4ラウンドの合計点で競ってもいいです。
上手くパートナーに勝たせるには?
チーム戦のトリックテイキングゲームは、いくつか遊んだことがありますが、中でもパスカットランは変わっています。
ラウンド中にカードを出す順番が変わるというのは、かなりめずらしいです。
このゲームのとてもよくできていると感じる点は、そのカードにどのような意味があるかを考えやすいということです。
わたしはトリックテイキングというのは、カードによる対話だと思っているので、このゲームでは、それが強く実感できます。
相手からもらったカードにはどんな意味があるのか、このカードを出すとパートナーは何を出すのか、自分に有利なカードを出してもらうためには何を出せばいいのか、などなどゲーム中は考えるべきことがいろいろあります。
そのため、相手の意図が上手く読み取れれば連続してパスとランが続き、一方的にトリックを取り続けることができます。
もし「トリックテイキング力」というものがあるならば、それを上げるのにもってこいのゲームではないでしょうか。