白と黒でトリテは、2~4人用のトリックテイキングゲームです。すべてのカードに白と黒2つのスートがついているのが特徴です。白で勝った数と黒で勝った数が同じだと獲得トリック数がプラス点になります。そうでないと獲得トリック数がマイナス点になります。
白と黒でトリテについて
カードには白の数字と黒の数字の2種類が書かれています。また、白と黒の数字は足すと必ず37になります。たとえば、「黒19・白18」といった感じです。白黒それぞれ1~36まであるため、合計36枚のカードがあります。
カードをすべてシャッフルし、3人ならば12枚ずつ、4人ならば9枚ずつ手札を配ります。
適当な方法でリードプレイヤーを決めます。
ゲームは切り札なし、マストフォローのトリックテイキングです。リードする際に黒か白を宣言して、以降はそれに従ってカードをプレイします。もっとも大きい数字を出したプレイヤーがトリックを獲得して、どちらの色で勝ったか分かるように自分の前に置いておきます。
トリックを獲得したプレイヤーが次のリードプレイヤーです。これを手札をなくなるまで繰り返します。
得点計算
各プレイヤーは白で獲得したトリック数と黒で獲得したトリック数を数えます。
そのトリック数が同じならば、獲得トリック数がプラス点になります。
トリック数が1つでも違っていれば、獲得トリック数がマイナス点になります。
得点を記録したならば、リードプレイヤーを時計回りに交代して、新しいラウンドを行います。
ゲームの終了
人数分のラウンドを行ったならばゲーム終了です。
合計得点がもっとも多いプレイヤーがゲームに勝利します。
2人用ルール
各自に11枚ずつカードを配ります。
プレイ方法に変更点はありません。
白で獲得したトリック数と黒で獲得したトリック数の差が小さい方がゲームに勝利します。
1つのカードに2つのスートがあるトリックテイキング
1枚のカードに2種類の使い方があるトリックテイキングとして、1996年に発売されたDOUBLE(ダブル)があります。あちらはカードの上下に2種類のカードが書かれていました。4スートで構成はほぼトランプと同じです。
白と黒でトリテも同じように2種類の数字が書かれているわけですが、大きな違いがすべてが白黒と同じスートである点です。
そのため、ダブルと違って、フォローできないというケースがありません。そういう面から考えると、モノスートといっても差し支えないでしょう。(フォローできない・しないという選択肢がないため)
また、すべての合計値が37になっているのも面白いポイントで、片方のスートが強いと、もう片方のスートは弱くなります。そのため、手札がまったく弱いということは起こりません。
今回は3人でプレイして、ルール説明からゲーム終了まで30分ほどでした。
なかなか新鮮なプレイ感でした。
ルール自体は難しくないのですが、白と黒の獲得トリック数を同じにしようとすると、考えどころが多いです。
各自が何色を何トリック取っているかは分かっているため「この色でリードすれば取らないだろう」というのが読めてきます。もちろん、残っている数字によってはコントロールできないため、取りたくないけれど取らざるを得ないというケースも出てきます。
プラス点にするためにはトリックを取らなければならないのですが、白黒の数が合わないと、どんどんマイナスになってしまいます。
今回は人数分の3ラウンドを行い、0対-2対-10という結果でした。ちなみに1位の人は0トリックだったわけではなく、プラスになったりマイナスになったりで結局0点になりました。
単純にたくさん勝てばいいのではなく、白と黒を同じにするという目的があるため、「トリックを取りたい・取りたくない」が混在します。状況を見ながら、上手くバランスを取っていくのが面白いゲームです。
2枚のカードで得点を表示するので、メモなどがいらないところもポイントです。
タイトル | 白と黒でトリテ (Trick-taking in Black and White) |
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発行年 | 2021年 |
プレイ人数 | 2~4人 |
プレイ時間 | 20~30分 |
デザイナー | Tsutomu DEJIMA |
BGGリンク | 白と黒でトリテ | BGG |