スプリング・ラリーは2~5人用のトリックテイキングゲームです。トリックテイキングでありながらゲームボードとコマ、ゼンマイといったコンポーネントを使ったレースゲームでもあります。トリックを行い、そのときに出たカードによってコマを進め、最初にコースを2周すると勝利です。
スプリング・ラリーについて
ゲームボードは両面仕様になっており、2種類のコースで遊ぶことができます。
各プレイヤーは、プレイヤーカラーのコマとゼンマイを受け取ります。ゼンマイといっても本当に巻いて動かすものではなく、解放したときにいくら進むかを表すためのタイルです。最初はゼロにあわせておきます。
カードは3スートで、プレイ人数によって使う枚数が変わります。
ゲームは3ラウンドあり、ラウンドによって手札枚数が異なります。
- 1ラウンド:5枚
- 2ラウンド:7枚
- 3ラウンド:9枚
3ラウンドだけが配りきりで、1・2ラウンドはカードが残ります。
マストフォローのトリックテイキングですが、勝敗の決め方が特殊です。
2色の場合、2色目のもっとも大きな数字が勝ちます。
3色の場合、3色目のもっとも大きな数字が勝ちます。
そのため、フォローできない方が勝ちやすくなっています。
トリックを獲得した場合、そのときに出されたカードのうち、もっとも小さい数字分だけボード上の自分のコマを進めます。このとき、ゼンマイを解放して追加で移動させることができます。
トリックに負けたすべてのプレイヤーはゼンマイを1つ巻きます。
ゼンマイには数字が書かれており、途中まではだんだん大きくなっていくのですが、その後はだんだん小さくなっていきます。そのため、あまり負け続けると、進める数が減ってしまいます。
すべての手札がなくなり、ラウンドが終了したら、もっとも後ろにいるプレイヤーからゼンマイを解放します。全員がそれを行ったら次のラウンドです。
これを繰り返し、最初にコースを2周したプレイヤーの勝利です。もし誰もゴールできなかった場合は、もっとも前にいるプレイヤーが勝利です。
派手な展開のユルめなトリックテイキング
トリックテイキング+レースという変わり種です。
トリックに負けてもメリットがあるというのも変わっており、むしろ負け続けた方が有利なことが多いです。
コースのマス数に対して、1回に進める歩数が多いので、ためにためて一気に逆転ということも可能です。
マストフォローですが、リードのメリットがそこまでないため、トリックテイキングをしている感覚は薄いです。コンポーネントの雰囲気的にも、そこまでヒリヒリした空気の中で遊ぶゲームではないですね。
今回は4人で遊んでみましたが、ルール説明から入って30分ほどで終わりました。プレイ時間はかなり短いです。
どちらかというとトリックテイキングとして遊ぶよりかは、レースゲームとして遊ぶ感覚が強いです。そのため、トリックテイキングとして遊ぼうとすると「ん?」と感じる人が多いかもしれませんね。