「Sweet Lands(スイーツランド)」は、王位を継承すべく、お菓子の国「スイーツランド」の与えられた土地をもっとも豊かな街にすることを目指す1~4人用のゲームです。
さまざまな能力を持つキャラクターや200枚以上ある市民カードを使いこなし、次のスイーツランド国王を目指しましょう!
この記事はα版のコンポーネントを使用して書いています。そのため、実際の製品版とは異なるルールやコンポーネントが異なる場合があります。
Sweet Landsは2024年10月29日(火)にKickstarterが開始予定です。
Sweet Lands事前登録ページ
10/29(火) にKickstarter開始予定です🥳
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Sweet Lands(スイーツランド)について
ゲームの目的
全5ラウンドを行い、もっとも多くの勝利点を得たプレイヤーの勝利です。
ゲームの流れ
各ラウンドは4つのフェイズにわかれています。
- 開始フェイズ
- 収入フェイズ
- アクションフェイズ
- クリーンナップフェイズ
1.開始フェイズ
ラウンドマーカーを進めます。
第2ラウンドが始まる場合は、第2ラウンド用のアクション追加タイルを表にします。
第3ラウンドが始まる場合は、第3ラウンド用のアクション追加タイルを表にします。
2.収入フェイズ
各プレイヤーは以下の順で収入を受け取ります。
- ラウンド支援タイル
- キャラクターボード
- 収入トラック
- 市民デッキ
3.アクションフェイズ
スタートプレイヤーから時計回りに1アクションずつ行います。また望むだけのフリーアクションも行えます。
- アクションスペースの使用
- 市民カードのプレイ
- フリップ能力の使用
- パス
パスを実行したら、そのラウンド以降の手番は飛ばされます。
全員がパスをしたらアクションフェイズは終了です。
4.クリーンナップフェイズ
メインボード上にあるすべてのアクションディスクを取り除き、共通サプライに戻します。手元にアクションディスクを持っている場合は、それらをすべて共通サプライに戻します。
手札を2枚以上持っているプレイヤーは1枚だけを残し、残りを捨てます。
フリップ能力を持つスキルタイルをすべて表向きにします。
ゲームの終了
第5ラウンドのアクションフェイズが終わるとゲーム終了です。
各プレイヤーは以下を合計し、自分の最終的な勝利点を算出します。
- ゲーム中に獲得した勝利点
- 各繁栄トラックからの勝利点
- 都市点からの勝利点
- テントコマ・家コマ・ビルコマからの勝利点
- ゴールドからの勝利点
- ダイヤからの勝利点
- 港エリアからの勝利点
最終的な勝利点がもっとも多いプレイヤーがゲームに勝利します。
同点の場合は、地図ボード上のクッキーラビットコマが多いプレイヤーの勝利です。
要素についての詳細
ここからはSweet Landsの各要素の詳細について紹介していきます。
手番でやること
基本的に手番で行うのは、
- ワーカーの配置
- 市民カードのプレイ
となります。
Sweet Landsではワーカーを配置する際に、カードを捨てなければなりません。アクションマスが複数ある場合は、最初は1枚、次は2枚、その次は3枚といったように捨てる枚数が多くなります。
「アルナックの失われし遺跡」や「デューン」とは異なり、捨てるカードの種類は問われません。とにかく指定の枚数さえ捨てればアクションが行えます。
カードの枚数が多いほどアクションの選択肢も増えるため、いかに枚数を増やしていくかがキーポイントになります。
市民カードはお金(ゴールド)を支払うことでプレイします。
それぞれのカードにタグがついているため、プレイしているカードのタグを参照して割引を受けたり、できることが増えたりします。
カードはすべて異なりますが、アイコン効果のため、テキスト効果はありません。カードを読み込む手間はありませんが、その分、アイコンが多めになっています。
手番では基本的にこのどちらかをしていきます。
アクションの種類
アクションは主に以下のようなものがあります。
- アクションディスクやお金を得る
- カードを引く
- 地形タイルを置く
- 食料トラックを進める
- クッキーラビットコマを置く
- 道コマを置く
- 建物コマを置く
- 工業トラックを進める
- 繁栄トラックを進める
- アクションのコピー
2・3ラウンドに登場する応用アクションはコストが重くなる分、効果が強くなります。(複数アクションを同時にしたり、もらえるものが増えたり)
アクション:地形タイルを置く
タイルは麦畑・森林・鉱山・海の4種類です。
スタート地点である首都から隣接するように配置していきます。タイルは両面仕様になっており、辺に道が接することで裏返り、裏に書かれた効果が発動します。発動する効果はタイルによって固定です。
マスにボーナスが描かれている場合は、タイルを配置したときにもらえます。
アクション:道コマを置く
首都からつながるように道コマを置いていきます。
辺に道コマが接した地形タイルは裏返り、恩恵が得られます。すでに道があるところに地形タイルを置く場合は、裏にして配置し、そのまま恩恵が得られます。
地図ボード上には「追加ドローエリア」が2ヶ所あります。そこに地形タイルと道コマをつなげると、ラウンド開始時に引けるカードの枚数が増えます。
アクション:建物コマを置く
個人ボードや工業発展ボードから任意の建物コマを取り、自分の地図ボードのタイル上に置きます。
配置するタイルは裏面(道が通っている状態)になっていなければなりません。建物を置くことで、ボードに描かれたボーナスが得られます。さらにタイルに描かれた効果が再び得られます。
異なる建物コマが3つ以上隣接すると都市になります。
アクション:工業トラックを進める
工業トラック上の工業マーカーを進めます。
コマは2種類あり、それぞれの色に対応したマスに描かれたボーナスが得られます。
アクション:食料トラックを進める
食料トラック上の食料マーカーを進めます。
止まった、もしくは通過したマスに描かれたボーナスが得られます。
アクション:クッキーラビットコマを置く
自分の建物コマがあるタイルにクッキーラビットコマを置きます。
その際、食料トラックが十分に進んでいる必要があります。(1個目のクッキーラビットコマは食料トラックが4マス目まで進んでいないと配置できません)
取ったクッキーラビットコマの上側にボーナスが描かれていればそれを即座に得ます。
アクション:繁栄トラックを進める
メインボードにある繁栄トラックを進めます。
繁栄トラックは3色に2個ずつの合計6個あります。
繁栄トラックはゲーム終了時の各要素の勝利点レートを決定します。
たとえば地形タイルはもともと1枚0点ですが、繁栄トラックを進めるごとに3枚で1点、2枚で1点、1枚1点といった感じでレートが上がっていきます。
市民カードとオートメーション化
市民カードには、即時市民カードとパス時市民カードがあります。
即時市民カードはプレイしたときに即座に1度だけ効果をもたらします。
パス時市民カードは、パスしたときに指定の要素によって得点が入ります。
また、即時市民カードにはオートメーション化できるものがあります。
オートメーション化すると個人ボードの指定列(3つのうちのいずれか)にカードを差し込みます。ゲーム中に産業ボーナスを得られたときに、その列のすべてのカードが発動します。
ただし初めは1枚ずつしか差し込むことができず、ゲーム中に能力を解放していくことで最大3枚ずつ(合計9枚)まで差し込めるようになります。
スキルタイル
ゲーム中にスキルタイルを獲得する機会があります。
スキルタイルは4つの系統があり、それぞれ3枚ずつの合計12枚です。
即時 | 獲得したときに1度だけ効果を得る |
---|---|
パス時 | パスしたときに指定の要素で勝利点を得る |
フリップ | ラウンドに1回使える |
永続 | ~するたび…点 |
フリップのスキルタイルは、手番でのアクションとして使用することができます。
ラウンド支援タイル
ゲーム開始時、プレイ人数に応じたラウンド支援タイルが用意されます。
タイルは2枚ずつに分かれており、それぞれがどれかを選びます。
お金やダイヤが得られたり、生産力が上がったり、パス時に得点がもらえたりします。
特殊地形タイル
地図ボードには特殊地形ヘクスがあります。
ここには通常の地形タイルは置けず、特殊地形タイルを置きます。
特殊地形タイルはゲーム開始時に公開されており、さまざまな強力な効果を持っています。配置した段階では効果は発動せず、道がつながった段階で発動します。
Sweet Lands(スイーツランド)ってどんなゲーム?
いろいろな面からSweet Lands(スイーツランド)がどういったゲームなのかを解説していきます。
インタラクションは弱め
主なインタラクションはワーカープレイスメントの部分で、コストが余分にかかるものの同じアクションもできるため、インタラクションは弱めです。
基本的にはタイルや建物を配置したり、カードをプレイしたりして、いかに自分の個人ボードを発展させていくかがメインとなります。そのため、テラミスティカのような盤面での陣取り要素もありません。
直接攻撃などもないため、各自が好きなことを好きなようにできる仕様になっています。
ボリュームはかなり多い
さまざまなゲームのいろいろな要素が入っているため、かなり盛りだくさんな内容になっています。
ある程度、ボードゲームの経験があれば「収入はテラフォーミングマーズと同じ感じ」「これはテラミスティカの恩恵タイル」「ここは露鉄と似ているけれども後から越せる」といった端折った説明も可能ですが、まったくの初心者がやる場合、相当な量の説明が必要になります。
かわいらしい見た目ですが、ルール説明に1時間以上かかることも十分に考えられるため、遊ぶ人を選びそうです。
リプレイ性は高い
まず個人能力を持つキャラクターが14人いるので、これを一通りプレイするだけでも十分に繰り返し遊べます。
また、1回のゲームですべての要素を上げきることはできないため、遊ぶたびに今回は「都市を多めに」「カードをたくさんプレイ」「クッキーラビットを重視」と方針を変えることができます。
プレイスタイルによっては、まったく触れない要素もあるため「次回はあれを使ってみたい」というリプレイ意欲も湧きます。
また、個人ボードとなる地図ボードも全員共通のものから、それぞれ配置が異なるものまであるため、選んだボードによって進め方が変わってきます。
運要素はそれなり
Sweet Lands(スイーツランド)の運要素はカードです。
それ以外は公開情報のため、運要素はありません。
ただ、上手くカードを引けるかどうかで大きく変わってくる感じがします。
タグの数によってパス時に得点が入るカードがあるため、これを序盤に揃えられると、毎ラウンド地味に差が広がっていきます。タグによって割引も変わってくるため、そろっていないよりはそろっていたほうが単純に有利です。
ゲーム中、収入以外でカードを引く機会がほとんどないため、引き運に左右される面はかなりありそうです。
ただ、カードはすべてをプレイするわけではなく、ワーカーを配置するコストとしても使用するため、引き運が悪くてまったく何もできないというケースは起こりません。
長考の可能性も
終盤になると、人によって長考の可能性もでてきます。
繁栄トラックによって勝利点レートが変わるため、最適解を導き出すためにはどの列をどこまで伸ばすかまで考えなければなりません。
残りのアクションを考えつつ、それぞれ計算する必要があるため、じっくり考える人だと、それなりに時間がかかりそうです。
そもそもの要素が多く、考えどころも多いため、長考の可能性は十分にあります。
実際に遊んでみた感想
今回は2人で遊び、ルール説明に80分、プレイに3時間ほどかかりました。
とにかくできることが多いため、最初は何をすればいいのか途方に暮れてしまいます。
ただ、キャラクターによって、ある程度の指針があるため、それに従っていくのが無難です。キャラクターはそれぞれ2つ目の能力を持っているため、それを解放するように進めていくのがわかりやすいかもしれません。
今回わたしは「エルサ・スカイル」というキャラクターを使用しました。
能力は地形タイルを離して配置でき、さらにパス時に1枚タイルが配置できるというものです。もう1つの能力は、接続している港の数によってパス時に得点が入るというものでした。
地図ボード上には、さまざまなボーナスがあるため、この能力を使うことで効率的に獲得することができます。そのため、タイルを配置して建物を建て、できるだけ都市を作っていく方針でプレイしました。
しかし、なかなか資源が足りず、結局どっちつかずな展開で終わってしまいました。
遊んでみての印象は「いろいろなゲームの面白いところを詰めに詰め込んだ」という感じです。
そのため、人によっては「たまらない!」と感じること間違いなしです。
その反面「ちょっと多すぎるな…」と感じる人もいそうです。
コンポーネントの質は、いつものuchibacoyaクオリティなので非常に高いです。
個人ボードもダブルレイヤーとなっており、とても使いやすいです。それぞれのコマもかなり凝ったデザインですね。物量はかなりのもので重量は3kg以上あるようです。
- たくさんカードをプレイして拡大していくことが好き
- 邪魔されずに自分の個人ボードを発展させたい
- いろいろなやり方を試してみたい
現在、さまざまな人にα版をプレイしてもらい調整中です。
そのため、さらにクオリティがアップしていることが期待されます。
重量級のボードゲームが好きな人は事前登録をしてKickstarterの開始を待ちましょう!