「すりかえダイヤ」は、どのダイヤがすり替えられたかを推理する正体隠匿系のゲームです。目をつぶっている間に、どろぼうによってすり替えられたダイヤを話し合いながら考えます。すり替えられたダイヤを当てることができれば警備員側の成功、外せばどろぼう側の成功です。
すりかえダイヤについて
コンポーネントとしてダイヤをかたどったトークンがあります。トークンは30枚あり、すべて大きさが異なります。(1から順に大きくなっています)
本物のダイヤは裏側にバツマークが、ほかのダイヤはプレイヤーカラーのアイコンが書かれています。また、すべてのダイヤは裏側に数字が書かれています。
どのプレイヤーがどの色を使っているのかわかるようにプレイヤーマーカーも用意されています。ほかに所有しているダイヤを隠すための布があります。
そのほかに、警備リーダーマーカー、砂時計、予告状カード、得点カード、役割カードがあります。
予告状カードには、そのラウンドでのルールが書かれています。(「どろぼう」の人数、最小・最大は変えてはならない、となりの番号をすり替えてはならないなど)
得点カードには2~4の数字が書かれており、山札から裏向きで引きます。予告状によって得点方法が変わります。(そのまま1枚引く、2枚引いて1枚を選ぶ、2枚引くなど)
役割カードには「警備員」か「どろぼう」が書かれています。
ゲームの流れ
各プレイヤーは、プレイヤーマーカーと対応するニセダイヤを受け取り、布でニセダイヤを隠しておきます。
テーブル中央に本物ダイヤ5枚を置きます。ダイヤは数字が見えるように置いておきます。
適当な方法で警備リーダーを決めます。警備リーダーは、警備リーダーマーカーと砂時計、予告状カードを受け取ります。
警備リーダーは予告状カードの中から今回使用する1枚を選びます。これにより、今回のルールやどろぼうの人数が決まります。
警備リーダーは予告状カードに書かれた枚数の役割カードを裏向きでよく混ぜ、警備リーダー以外のプレイヤーに渡します。プレイヤーは渡された自分の役割を確認します。
全プレイヤーが目を閉じ、警備リーダーが机を叩きながらゆっくり10まで数えます。
このとき、どろぼうは目を開けて、手元にあるニセダイヤと中央にある本物ダイヤをすり替えます。その後、本物ダイヤは手元の布で隠しておきます。
中央にあるダイヤすべてを表向き(ダイヤの面)にして、どろぼうも目を閉じます。
警備リーダーが10まで数え終わったら、全員が目を開けます。警備リーダーは砂時計をひっくり返し、どのダイヤが偽物か話し合いを始めます。
この際、ダイヤに触ったり、自分が持っているニセダイヤと見比べたりすることはできません。どろぼうは自分が置いたニセダイヤが当てられないように、上手く話を誘導しましょう。
砂時計の砂が落ちきったら話し合いは終了です。
警備リーダーはニセダイヤだと思うダイヤ1枚をめくります。
もしそれがニセダイヤならば警備員側の勝ちです。警備員側のプレイヤーは予告状カードのルールに従い、得点カードを引きます。
本物ダイヤの場合はどろぼうの勝ちです。どろぼうは全員、得点カードの山札から1枚を引きます。
どろぼうはすり替えたダイヤを元に戻します。
ゲームの終了
合計得点が10点以上になったプレイヤーがいればゲーム終了です。もっとも得点が多いプレイヤーがゲームに勝利します。
ゲームが終わらない場合は、役割カードを戻し、警備リーダーを時計回りに次のプレイヤーに渡し、上記を繰り返します。
気軽に遊べる正体隠匿ゲーム

今回は4人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで30分ほどでした。
絶妙に大きさが違うダイヤがポイントのゲームで、数字が離れていれば明らかに大きさが違うとわかるのですが、隣り合っている数字だとよく見比べなければわかりません。
一般的な正体隠匿ゲームでは、誰が人狼(犯人)かを当てるのが基本的な流れです。人狼は自分の正体がバレないように嘘をついたり、ほかのプレイヤーに疑いを向けたりします。
すりかえダイヤはこの点が大きく違い、あくまで当てるのはニセダイヤです。そのため、ほかのプレイヤーを疑う必要はありませんし、自分が疑われないよう嘘をつく必要もありません。
どろぼうは、自分が置いたニセダイヤに疑いが向けられないよう嘘をつくことはできますが、しなくてもゲーム的にとくに問題はないようになっています。
このおかげで、プレイヤー同士が言い合いになり、ギスギスするような心配もありません。
ただし、推理の材料となる要素もないため、基本的には勘勝負になります。
そのため、人狼系ゲームのように、プレイヤーの証言の矛盾を突いたり、論理的に推理したりすることもほぼできません。
そういうこともあり、論理を重んじる人だと「ただの当てずっぽうじゃん」と物足りなく感じる可能性が高いです。
カテゴリ的には正体隠匿系のゲームだと思うのですが、これまでの正体隠匿系のゲームにあったいろいろな要素がなくなっている不思議な感じのゲームでした。
あまり正体隠匿系のゲームは得意じゃないけれども、それっぽいゲームを遊んでみたいという人におすすめです。
タイトル | The Diamond Swap |
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発行年 | 2021年 |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 20分 |
デザイナー | Jun Sasaki |
BGGリンク | The Diamond Swap | BGG |