近年はどんどん新作ボードゲームが発売されているため、なかなか過去の作品に触れる機会が少なくなってきています。そこで、今回は過去の名作を紹介していきます。この記事では2011年に発売されたゲームを取り上げています。
2011年のボードゲーム
ブルゴーニュ
国内でも人気のボードゲームデザイナー、シュテファン・フェルトの代表作の1つです。2019年には拡張を同梱したブルゴーニュプラスが発売されています。
手番ではダイスを2つ振り、それを使ってゲームボードからタイルを獲得したり、個人ボードにタイルを配置したりしていきます。
言語依存はないのですが、建物や知識の種類が多いため、遊ぶ際は効果を説明したリファレンスがあった方が便利です。
国内外で人気があるゲームで、多数の拡張が出ています。さらに「ブルゴーニュ:カードゲーム」「ブルゴーニュ:ダイスゲーム」が出ており、ルールをシンプルにした「トスカーナ」も出ています。
トラヤヌス
ブルゴーニュと同様、こちらもシュテファン・フェルトの代表作の1つです。
個人ボードにマンカラが採用されており、どれか1つの皿から順番にコマを置いていき、最後にコマを置いたところのアクションを実行します。皿の横にはトラヤヌスタイルがあり、皿にあるコマの色がタイルの色と揃っていると、タイルを獲得することができます。
手番にできるアクションは6種類ですが、さらに細かく分けると12種類のアクションがあります。
その上、さまざまな得点の取り方があり、フェルトっぽい減点要素もあったりと、かなり盛りだくさんの内容です。
祈り、働け
アグリコラやカヴェルナ、オーディンの祝祭などでお馴染みのウヴェ・ローゼンベルクのゲームです。
個人ボードにアクションスペースとなるカードを並べていくワーカープレイスメントなのですが、変わっているのが人のワーカーをその人のボードに配置して、自分がそのアクションを実行できる点です。
そのため、自分で行おうと思って建てたスペースを先に使われてしまうこともあります。
ただ、これは悪いばかりではなく、手元にワーカーを戻せるタイミングを早めることにもなります。祈り働けでは、ラウンド開始時にすべてのワーカーが配置されていないと回収することができません。
人のワーカーばかり使っていると、自分のワーカーを戻すことができないため、ずっとスペースがふさがったままになってしまいます。
10年以上前のゲームにも関わらず、他に類を見ない独特なシステムになっているため、再版が待ち望まれているゲームの1つです。
キングオブトーキョー
マジック:ザ・ギャザリングのデザイナー、リチャード・ガーフィールドのゲームです。
トーキョーを舞台に、さまざまな怪獣やロボが激闘を繰り広げます。特殊効果のあるカードを装備していくことで、自分のモンスターを強化し、いち早く規定点を集めることを目指します。
こちらも人気作の1つで、さまざまな拡張セットや「キング・オブ・ニューヨーク」といったゲームも出ています。
数エーカーの雪
2人用のデッキ構築タイプのゲームです。
プレイヤーはイギリスとフランスに分かれて、戦争を行います。デッキが非対称になっており、カード構成も異なります。また、デッキ構築ゲームでありながら、マップ上にコマを配置したり、ルートをつなげたりと、個性的なシステムになっています。
手番で行えるアクションが20種類もあるゲーマー向けのボードゲームです。
作者は「ブラス」「蒸気の時代」のマーティン・ワレスです。
キングダムビルダー
「ドミニオン」の作者であるドナルド・ヴァッカリーノの作品です。
地図タイルを組み合わせて、今回使用するマップを作ります。その後、得点条件が書かれた王国カードを3枚選びます。
手番ではカードをプレイして、対応するマスにコマを配置します。手札は1枚しかないので、ほとんど悩まずにプレイすることができます。
ただし、建物タイルの種類が多く、配置の仕方もいろいろあるため、ある程度の慣れが必要です。
髑髏と薔薇
3~6人用のシンプルなブラフゲームです。
プレイヤーは4枚のカードを持っています。内訳はバラが3枚でドクロが1枚です。
手番では裏向きでカードを出すか、ビッドするかのどちらかを行います。誰かがビッドを行ったら、以降はそれよりも高い数字をビッドするかパスします。こうして、もっとも高い数字をビッドした人が、ビッドした数だけカードをめくっていきます。
このときすべてがバラだと成功で、1枚でもドクロをめくってしまうと失敗です。
黒い箱の髑髏と薔薇、赤い箱の髑髏と薔薇、スカルの3つのバージョンがありますが、デザインが異なるだけなので、混ぜて遊ぶこともできます。
ハワイ
L字型の個人ボードにタイルを並べていく2~5人用のゲームです。
手番では族長コマを移動させて、そこにあるタイルを獲得します。ただし、移動するには足トークンが必要で、タイルを得るにはコストとして貝トークンが必要です。
派手さはないですが、さまざまな要素が上手くまとまっており、考えどころが多いゲームです。プレイ時間も60~90分とほどほどで、隠れた名作の1つと言えます。
ハートオブクラウン
ドミニオン以降、たくさん発売されたデッキ構築ゲームの1つです。
基本的な流れは同じなのですが、さまざまな要素が加わり、また違ったプレイ感になっています。
得点カードを場に出していくため、ドミニオンよりもどちらが勝っているか分かりやすいです。
また、擁立する姫によって異なる能力が使えるようになるため、いわゆるバリアブルプレイヤーパワーの要素もあります。
「ハートオブクラウン」だけでもかなり個性がでるのですが、「フェアリーガーデン」以降はさらに要素が増えて、より面白くなります。
基本セットだけしか遊んだことがない人は、ぜひサポートカードを入れたバージョンも遊んでみてください。