「トリックレイダース」は3~4人用のトリックテイキングゲームです。リードとフォローに別々のカードを使い、脱落要素もある、かなり独特なゲームになっています。
トリックレイダースについて
カードは4スート13枚ずつあります。1~10までのいずれかの数字が書かれていますが、9は2枚、10は3枚ずつ入っています。
各プレイヤーにライフを2枚ずつ配ります。ボーナス宣言トークンはテーブル中央に置いておきます。
トリックレイダースでは終了条件を満たすまでラウンドを繰り返します。(だいたい1~3ラウンドです)
ラウンドの流れ
各ラウンドは宣言フェイズとトリックフェイズにわかれています。(ここで紹介するのは4人用ルールです)
①宣言フェイズ
各プレイヤーに3枚ずつカードを配ります。この3枚は表向きで各プレイヤーの前に置いておきます。
これを「リード札」と呼びます。
その後、各プレイヤーに10枚ずつカードを配ります。こちらは手札のため他のプレイヤーには見せません。手札のことは「フォロー札」と呼ぶことがあります。
各プレイヤーはリード札と手札を見比べて、自分が何回リードできるかを予想します。
全員の予想が終わったら一斉にA~Cのいずれかを行います。
- A.手札から任意の枚数をリード札に加える
- B.リード札から任意の枚数を手札に入れる
- C.何もしない
このときリード札が6枚以上で単独最多の場合、ボーナス宣言トークンを受け取ります。(積極ボーナス宣言)
または自分だけリード札が0枚のときもボーナス宣言トークンを受け取ります。(消極ボーナス宣言)
②トリックフェイズ
最初にリードするのはリード札がもっとも多いプレイヤーです。同数枚の場合は、より小さい数値のカードを出しているプレイヤーです。
ゲームは切り札固定(スペード)、マストフォローのトリックテイキングです。
リードする場合はリード札から、フォローする場合は手札からカードを1枚プレイします。
トリックの勝者が次のリードを行い、これを脱落者が出るまで繰り返します。
このゲームにはいくつかの特殊ルールがあります。そのひとつがキャンセレーションです。1回のトリックで同じスートで同じ数字のカードが出ると互いに打ち消し合って勝利する権利がなくなります。
また何枚かのカードにはテキスト効果がついています。
脱落者の決定
脱落のパターンは2種類です。
リーダーになったがリード札がない
リードできないため脱落します。左隣のプレイヤーが手札から1枚を選んでリードします。
手番でフォロー札がない
フォローできない場合も脱落します。
脱落者はライフチップを1枚失い、ゲームから抜けます。
脱落者が2名以上になったら、そのトリックを最後まで行ってラウンド終了です。
ラウンド終了時、ボーナス宣言をした上で生き残ったプレイヤーには報酬があります。
積極ボーナス
自分以外のプレイヤー全員がライフチップを1枚失います。
消極ボーナス
自分のライフチップを1枚増やします。
ゲームの終了
ラウンド終了時に誰かのライフチップがなくなっているとゲーム終了です。
もっとも多くのライフチップを持っているプレイヤーの勝利です。
生き残りを目指すトリックテイキング
リードに使うカードとフォローに使うカードが別になっているめずらしいトリックテイキングゲームです。
今回は4人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで30分ほどでした。
勝ち抜くことではなく、生き残ることが目的のため、かなり独特なプレイ感でした。積極ボーナスが決まると一気に2枚ライフチップを失うため、1ラウンドでゲームが終わることもあります。
またバッティングが起こるように9と10が複数枚あるのも特徴です。
キャンセレーションによって打ち消されると予期せぬタイミングで勝たされてしまいます。この辺のままならなさも独特でした。
プレイングとしては自分を優先させるより、他のプレイヤーの脱落を狙ったほうが手っ取り早いことが多いです。
特定のプレイヤーをみんなで狙うこともあるため、この辺りの要素は好みがわかれそうです。
1プレイが短いため、ちょっとした合間にも遊びやすいです。
あまり類を見ない脱落式トリックテイキングのため、変わったトリックテイキングを遊んでみたい方におすすめです。
タイトル | Trick Raiders |
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発行年 | 2022年 |
プレイ人数 | 3~4人 |
プレイ時間 | 15~30分 |
デザイナー | N2 |