トルフはインドネシアでプレイされているトリックテイキングゲームです。3~4人用ですが、4人で遊ぶのが一般的のようです。ビッドを行い、それによってラウンドのルールが決まります。
トルフについて
使用するカード
通常のトランプ52枚。ジョーカーは不使用。
カードの強さ
強 A K Q J 10 … 3 2 弱
ゲームの流れ
最初のディールは適当なプレイヤーが行います。次のラウンドからは累計得点がもっとも低いプレイヤーが行います。
カードを1枚ずつ配るのですが、最初のディールは時計回り、次のディールは反時計回りと交互に行います。カードは配りきりのため、手札は13枚です。
1人の手札がすべて「2~10」または「A・K・Q・J」だった場合は配り直します。
手札を確認したら、その中の1枚を伏せて出します。全員が伏せたならば一斉に公開します。
このカードは各プレイヤーのビッドを表しています。Aは1トリック、2~10はその数字、J・Q・Kは0トリックを意味します。
ビッドのカードの中で、もっとも大きいトリック数を表しているカードのスートが切り札スートとなります。同じ数字ならば、スペード、ハート、ダイヤ、クラブの順に優先になります。
切り札を決めるカードを出した人がビッダーとなります。
ゲームの決定
- ビッドの合計値が13より大きい … できるだけ多くのトリックを取ることを目指す。(マイン・アタス)
- ビッドの合計値が13未満 … できるだけトリックを取らないことを目指す。(マイン・バワ)
もし13ちょうどだった場合は、ビッダーが各プレイヤーのビッドのトリック数を1以上ずつ増やすか、1以上ずつ減らします。増やした場合はマイン・アタス、減らした場合はマイン・バワを行います。
ビッドを行ったら、そのカードは手札に戻します。
プレイ
ビッダーがリードを行います。切り札あり、マストフォローのトリックテイキングです。ただし、切り札でリードができるのは、1枚でもすでに切り札がプレイされている場合か、手札に切り札しかない場合のみです。
切り札をプレイする場合は、必ず裏向きでプレイし、全員が出したら表向きにします。
得点
マイン・アタス | 獲得トリック数ービッドのトリック数 値が0以下になれば、それがそのまま得点になる。1以上ならば、その値の2倍が得点になる。 |
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マイン・バワ | ビッドのトリック数ー獲得トリック数 値が0以下になれば、それがそのまま得点になる。1以上ならば、その値を2倍が得点になる。 |
たとえば、マイン・バワの場合、ビッドが4で、1トリック取った場合は、(4-1)×2で6点。ビッドが0で2トリックとった場合、(0-2)でマイナス2点。
ゲームの終了
13ディール行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
独特なトリックテイキングゲーム
「乗り間違い」の元ネタではという声を見かけて、プレイしてみました。全員の出したカードにより、ゲームの種類が決まるという点は同じです。
ただ、乗り間違いはゲーム中にだんだんとわかっていくのが特徴だと思っているので、あまり似ている感じはしませんでした。
カードの配り方に時計回りと反時計回りがある、切り札を裏向きでプレイするなど、他にはないめずらしいルールが採用されています。
ビッドがかなりキモで、たとえばスペードでたくさん取ろうと思って強気にビッドしたのに、切り札が他のスートになってしまうと、大ダメージを被ってしまいます。この辺りは運要素が強いですね。
また、切り札は裏向きでプレイするというのも予測が立てづらく、運の要素が高まっています。
そういった意味で、ギャンブル要素が強めのトリックテイキングゲームでした。