長江(Yangtze)は、バトルラインやモダンアート、ケルトなどの作者であるライナー・クニツィアによる3~4人用のゲームです。長江に運ばれてくる商品を売買し、より多くのお金を貯めたプレイヤーの勝利です。
長江(Yangtze)について
各プレイヤーは商品を隠すためのついたてと、特殊カード、ランダムに選ばれた商品タイル2つと初期資金を受け取ります。お金はトークンがあるわけではなく、個人ボードで管理します。
袋の中には商品タイルの他に、皇帝タイルと城タイルが入っています。皇帝タイルはいわゆるイベントタイルで所持しているタイルによってお金が増えたり減ったり、商品を捨てたりといった全員対象のイベントが発生します。また、皇帝タイルは終了条件にもなっており、12枚の皇帝タイルがすべて引き切られるとゲーム終了です。
城タイルはセットコレクションとマジョリティによって、ゲーム終了時のボーナスになります。
商品は日常品と高級品の2種類があり、その中にもいくつか種類があります。
ゲームボードには少しくぼみがあり、そこに袋から引いた商品タイルを置いていきます。商品は手前にあるものほど安く、どれかが買われるとすべてが安い方にスライドしていくため、同じ商品でも待てば待つほど安くなります。もちろん待ちすぎると誰かに買われてしまうこともあります。
手番することは「商品を売る」「商品を買う」だけです。
商品を売る場合はついたてに隠していた商品を売ります。この際、どういった組み合わせがいくらで売れるかはついたてに描いてあります。商品を買う場合は、こちらもボード上に描かれた値段を支払って購入します。
アクションを行ったならば、袋からタイルを引きます。このとき、皇帝タイルを引いたならばイベント処理をします。また、城タイルを引いたならば全員で競りを行います。ゲームボードに商品タイルが置かれるまでタイルを引くので、皇帝タイルや城タイルを引いた場合、商品タイルを引くまで連続してタイルを引きます。
プレイヤーにはさまざまな効果をもたらす特殊カードがあります。これは全員共通で手元にオープンで並んでいます。手番中に使うことができ、使用したらカードを裏返します。特殊カードには借金をするものや、同時に2枚商品タイルを購入するもの、商品を0金で購入するものなどがあります。
これを皇帝タイルがすべて出るまで繰り返し、もっともお金を持っているプレイヤーが勝利します。(終了時についたてに隠していた商品タイルは自動的にすべて売られます)
シンプルなセットコレクションと競り
手番ですることは分かりやすく、セットコレクションがメインなので、どれを買ってどれを諦めるかに集中することができます。ただし、城タイルは競りなので、こういったゲームでありがちな最初はどのくらいの値をつけて良いものか相場が分かりづらいという問題があります。
しかし、ゲームの終了条件がタイルの引き運に左右されるため、いろいろ考えてみたところで自分が望まぬタイミングで終了してしまうことがあり、そこまでシリアスな勝負にはなりづらいです。今回遊んだときは皇帝タイルがなかなか出てこず、終盤に連続して出てきて急に終わりました。
ゲームボードにハマる商品タイルやリファレンスが描かれたついたてやゲームボードと、コンポーネントがしっかりしているため、とても遊びやすいです。要素もシンプルにまとまっているため、競りゲームの入門としてもいいかもしれません。