サポテカは、メソアメリカで栄えたサポテカ文明を舞台に、神殿や畑、村を建設したり、ピラミッドを建てたり、供物を奉納したりする1~4人用のゲームです。5回という限られた手番の中、できるだけ得点が伸びるように、さまざまな組み合わせを考えます。
サポテカ(ZAPOTEC)について
ゲームボード上にタイルを配置します。プレイ人数によって使用するマスの数が変わります。今回の儀式を決めます。
各プレイヤーに初期資源と初期手札を配ります。個人ボードにピラミッドや家などの建物トークンを置いておきます。個人ボードには3×3の空きマスがあります。ここにトークンを配置することで収入が増えていきます。
アクションカードには、手番順を決める数字、建物を建てるエリア、どの収入を得るかが書かれています。
ゲームは全5ラウンドです。手番は一斉公開したアクションカードの数字が小さい順に行います。
手番の流れ
1.収入を得る
個人ボードのマスの外周には基本資源である木材、レンガ、石材が書かれています。今回選んだカードに書かれた資源から収入を得るのですが、その際、縦列・横列のいずれかに置かれている収入もすべて得ます。
たとえば、石材の縦列と選ぶと、石材+縦に置かれている資源トークンに描かれたものがすべてもらえます。
2.首都アクションの実行
以下の首都アクションを好きな順番で行います。
- 交易タイルの購入
- ピラミッドの建設
- 儀式の実行
- 供物の奉納
交易タイルは3つのレベルに分かれており、さまざまな効果が得られます。ピラミッドの建設をすると、ゲーム終了時に得点が加算されます。
儀式を実行するとカードに書かれた条件を満たすことで、終了時に得点が入ります。供物を奉納すると供物トラック上のマーカーが進み、得点や資源が得られたり、交易タイルのコストが軽減したりします。
3.建設
プレイしたアクションカードに従って、家を建設します。
アクションカードには「地区」「地形」「建物の種類」のいずれかが描かれており、対応する場所にしか建てられません。
建物を建てることでトークンがもらえるため、個人ボードの収入のマスに置きます。
4.勝利点の獲得
現在のラウンドカードから勝利点を獲得します。
ラウンドカードはアクションカードと同じカードのため、地区・地形・建物のいずれかが得点対象になります。
5.新たなアクションカードの獲得
場に並んでいるアクションカードを1枚獲得します。
アクションカードは人数+1枚並んでいるため、最後に残った1枚が次のラウンドカードになります。
ゲームの終了
5ラウンドが終わるとゲーム終了です。
- 供物トラックの順位
- 儀式
- ピラミッド
これらの得点を加算して、もっとも勝利点が多いプレイヤーの勝利です。
インタラクション強めの中量級
ラウンド開始時にアクションカードを1枚出し、その数字順にアクションを行っていきます。これを5回繰り返すとゲーム終了です。そのため、選択の機会は5回しかありません。
今回は4人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで1時間半ほどでした。見た目の割にプレイ時間は短いです。
ラウンドのどこで勝利点が入るかはわかってるのですが、収入との兼ね合いもあり、なかなか悩ましいです。
また、最後に残った1枚によって次ラウンドの得点対象が決まってしまうため、「他の人が有利になるため、いらないけどれも取るしかない」といったケースも出てきます。
今回わたしは供物の奉納を中心に進めてみました。奉納には司祭とトウモロコシが必要なため、それが得られるように収入を組み立てていきます。そうして無事、供物トラックは最後まで上げきったのですが、ピラミッドの加点が1つもなかったため、2位に終わってしまいました。
序盤はわずかな収入しかないため、選択肢もそれほどないのですが、ゲームが進んでいくにつれてどんどんもらえるものが増えていきます。選択肢が広がるため、それとともにダウンタイムも発生してきます。
手番が5回しかないこともあり、1つ間違うとだいぶ大きな影響がでるため、ついつい悩みがちになってしまいます。
手番順を重視するのか、収入を重視するのか、建てる場所を重視するのかで選ぶカードが変わってきます。また、そのラウンドでの得点を重視するか、次のラウンドでの得点を重視するかでも選ぶべきアクションが変わってきます。
1時間ほどのプレイ時間で強いインタラクションが楽しめる佳作です。
デザイナーのファビオ ロピアーノ(Fabio Lopiano)氏は、メルフ、ラグーザ、カリマラなどを手がけています。
タイトル | Zapotec |
---|---|
発行年 | 2021年 |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60~75分 |
デザイナー | Fabio Lopiano |
BGGリンク | Zapotec | BGG |