18SSは18××シリーズのひとつにあたる鉄道ゲームです。通常の18シリーズは実在の土地を舞台としていますが、18SSは架空の土地と会社になっており、バランスが取られて遊びやすくなっています。
18SSについて
3つのボードを組み合わせてゲームボードを作ります。
鉄道会社は、6社の個人会社と15社の公共会社があります。個人会社は収入と特殊効果をもたらすだけで列車を買うことはできません。
各プレイヤーに初期資金を配り、オープニングラウンドから始まります。
オープニングラウンド
個人会社を獲得するための競りを行います。
手番では現在売りに出されている個人会社を購入するか、まだ売りに出されていない個人会社に対して競り値を設定することができます。
すべての個人会社が買われたら株式ラウンドに移ります。
個人会社が残ってしまった場合は株式ラウンドを飛ばし、運営ラウンドに移ります。その後、すべての個人会社が買われるまで再びオープニングラウンドを行います。
株式ラウンド
一手番で好きな枚数の株券を売却して、1枚だけ株券を購入できます。
ここで社長株が買われると新たな公共会社が登場します。
公共会社のお金とプレイヤーのお金は別なので混ざらないように注意しましょう。
株式ラウンドは全員がパスをするまで続きます。
運営ラウンド
運営ラウンドは株価が高い公共会社から順番に行います。
最初は2ラウンドありますが、6列車が買われると3ラウンドになります。
運営ラウンドでは以下のアクションを行います。
- 線路タイルの敷設(任意)
- 駅トークンの設置(任意)
- 列車の運行による収益計算
- 収益の使い途(配当、半配当、内部留保)
- 株価の決定
- 旧式列車の処分
- 新しい列車の購入(任意)
以下のアクションを全公共会社が行うとラウンド終了です。
これを繰り返し、銀行のお金がなくなるとゲーム終了です。
株券を換金し、所持金がもっとも多いプレイヤーの勝利です。
1プレイ6時間半
だいぶルールはシンプルになっていますが、それでも時間はかなりかかります。
今回は初プレイということで、特にオープニングラウンドの処理で手こずりました。オープニングラウンドでは特殊カードともいえる個人会社を買うのですが、中には株券がもらえるものがあります。その処理をどのように行うかで迷いました。
一度ゲームが始まってしまえば、さほど難しいことはありません。
線路タイルを配置し、列車を走らせて収益をあげ、それを配当したり、会社に残したりすることを繰り返します。
こちらも収益の数え方に何度かミスがありましたが、大まかには問題なく進みました。
けれども、序盤から中盤までの流れの緩やかさに「このゲーム本当に終わるのか……」という空気が漂い出します。
そこからは協力ゲームのような感じで、できるだけみんなで収益をあげ「とにかく銀行を破産させる」ということを目的に一致団結して臨みました。
終わりはあっけなく、「あれ?そろそろ終わりそう??」というラウンドでそのまま終わってしまいました。
準備とルール説明に1時間半ほど、プレイには約5時間かかりました。
バランスがとられた18シリーズ
1830や1846と比べると、かなり遊びやすくなっているので、よほどミスらない限りプレイヤーが破産することはないと思います。
というのも線路や駅の配置にお金がかからないので、会社は次の列車のお金さえ確保できていれば安泰だからです。
最近だと18シリーズの入門として18Lilliputがありましたが、あちらに比べるとだいぶ18シリーズ感が強いです。
18Lilliputはアクションがカードだったり、線路タイルが正方形だったりと他のシリーズとだいぶ異なりますが、18SSはしっかりヘックスのタイルを置きますし、株式ラウンドから運営ラウンドという流れも同じです。
ただ、ルールが分かりやすいからといって早く終わるかというと、そうでもなく、今回もプレイだけで5時間ほどかかってしまいました。
そのため、かなり人を選ぶのは間違いないですが「18シリーズとはこういう感じ」というのをつかむのには、ちょうどよさそうです。