数が少ないために抽選での販売になった2人用のボードゲームです。
作者はアグリコラやカヴェルナでお馴染みのウヴェ・ローゼンベルクです。
圧倒的なボリューム
この通り、とても2人用とは思えないボリュームです。
ボードゲーム慣れしていないと気後れしてしまうほどの量かもしれません。
システムはワーカープレイスメントです。
ワーカーは各自4人固定で増減はありません。
ラウンド数は9ラウンドあり、夏と冬が交互に訪れます。
夏が5ラウンドで冬が4ラウンドです。
そのため、4人×9ラウンドで、36アクションとなるのですが、ワーカーを使わないアクションもあるため、できることは多いです。
アルルの丘の特徴
季節
夏のラウンドで4アクションずつ行い、冬のラウンドで4アクションずつ行うというのを繰り返します。
それぞれの季節では出来るアクションが異なり、食糧供給も異なります。
スタートプレーヤーは交互に変わります。
ただし、8ついるワーカーの1つだけは、違う季節のアクションを行うことができます。
それを行った場合、そのプレイヤーは次のラウンド、スタートプレーヤーではなくなります。
家畜
アグリコラやカヴェルナのように牧場がなくても、空きスペースに同種2頭の家畜を飼うことができます。
ただし、繁殖させるためには、小屋のような建物の中に入れておく必要があります。
得点計算がちょっと特殊で、
最も少ない家畜×2点
次に少ない家畜×1点
となっており、最も多い家畜は点数になりません。(家畜は羊、牛、馬の3種類です)
建物
使う建物には多少のランダム要素があります。(固定の建物がほとんどです)
また、建物を置くスペースがボード上に初めから用意されているため、そのために開拓したりする必要はありません。
開拓
堤防を押し上げていくことで、使えるスペースが増えていきます。
終了時までにスペースを増やしきらないと、マイナス点があります。
資材
アグリコラのように毎ラウンド資材が補給されることがありません。
その代わり、技術を伸ばしていくことで、収穫できる量が増えます。
たとえば、それまで1アクションで2しか取れなかった資材が、1アクションで3取れるようになります。
選択肢の多さ
これもまたアグリコラとの比較になりますが、できるアクションは最初からすべて使用可能です。(ラウンドが経つごとに増える訳ではありません)
そのため、初回は10類以上のアクションの中から一手を選ぶ必要があります。
ワーカーを使わないアクション
自分の建物のアクションを使ったり、資材を変換させたり、旅に出たりと、さまざまなアクションが可能です。
この辺りも最初のうちは何ができるのか把握しづらいです。
アルルの丘をプレイした感想
システム自体はオーソドックスなワーカープレイスメントなので、ワーカーを置くということを交互に繰り返すのですが、はっきりいって最初は何をすべきか全然分かりません。
もちろん、これはある程度どのゲームにも共通する点ではあるのですが、それにしても選択肢が膨大です。
得点要素もいろいろあり、マイナスポイントなどもあるので、どうやれば効率がいいのかを考え出すと、途方に暮れてしまいます。
とりあえず今回は初回ということもあり、マイナスを消しつつ、満遍なく点数を取っていくというやり方をしました。
やりながら「ああ、これがこうなるなら、先にあっちをああした方がいいのか」といった感じで、それぞれのアクションのつながりが見えてきます。
ここら辺がこのゲームの醍醐味でもあります。
全部のマイナスを消しつつ、各ポイントも取ったのですが、まだまだやりきったという感じはありませんね。
何度か繰り返してみないと分からないタイプのゲームだと思います。
かかった時間は説明込みで1時間40分といったところでした。
終了時の盤面です。
やたら空きスペースが目立ちますが、それに関するマイナス要素はありません。
得点は74.5対62.5で負けてしまいました。
終わった後に「ああすればよかったのでは?」と思える、非常にリプレイ欲が高まるゲームです。
現在、入手困難なのが残念ですね。
日本語版が出ることに期待です。
アルルの丘に関する記事
⇒アルルの丘の感想+自作スコアシート
⇒アルルの丘連戦 勝利点が3ケタへ
⇒アルルの丘の注目すべきアクションと建物
⇒ソロプレイから考えるアルルの丘 戦略