「トランプゲーム大全」に掲載されているピケットを遊んでいました。
巻末にある筆者のおすすめゲームの1つです。
ピケットとは
2人用のトランプゲームで、ジャンル的にはトリックテイキングです。
フランス語では「ピケ」という発音になり、こちらで呼ばれることも多いようです。
トリックテイキングが始まる前に、得点の機会があるという変わった流れになっています。
使用するカード
各スートの2~6とジョーカーを抜いた32枚のカードを使います。
カードの強さは通常のゲーム同様、Aがもっとも強く、7がもっとも弱いです。
ゲームの流れ
ゲームは6ディール行われ、同点の場合は2ディール延長されます。
ディール
ディーラーは1ディールごとに交代します。
ピケットでは、ディーラーを「ヤンガー」、ディーラーではない方を「エルダー」と呼びます。
カードは2枚ずつ、6回配ります。
合計32枚のうち、12枚ずつが手札となるため、8枚があまります。
このあまった8枚は山札として裏のままおかれ、タロンと呼ばれます。
カルトブラッシュ
手札を確認し、もしK、Q、Jがない場合、カルトブラッシュが成立します。
この場合、10点を得ます。
交換
エルダー(ディーラーではない方)が手札をタロンと交換します。
最低1枚は交換しなければならなく、最大で5枚まで交換可能です。
まず任意の枚数を捨て、それから同数をタロンから引きます。
次にヤンガー(ディーラー)が手札をタロンと交換します。
ヤンガーは1枚も交換しなくても構いません。
最大で残っているタロンすべてと交換することができます。
宣言
ここから3つの宣言を行います。
それぞれで得点の機会があり、この宣言が終わってからトリックが始まります。
ポイント
手札の中で、もっとも多いスートの数を競います。
もし同数の場合は、合計の数が多い方の勝ちです。(Aは11、絵札は10として計算します)
勝った方は手札1枚1点の得点となります。
- エルダーが何枚持っているかをいいます。スートが何かは言わなくていいです。
- ヤンガーは「わたしの勝ちです」「あなたの勝ちです」「同じです」と答えます。
- 同じならばエルダーが合計値を言います。ヤンガーは上記のように答えます。
- 勝っている方が得点します。もし要求があれば、何のスートだったかを答えます。
シークエンス
同じスートで3枚以上連続している数を競います。
同じ長さならば数字の大きい方の勝ちです。それも同じならばどちらも得点しません。
3枚=3点 4枚=4点 5枚=15点 6枚=16点 7枚=17点 8枚=18点 となります。
- エルダーがシークエンスの長さと強さを、たとえば「エースの4枚シークエンス」と宣言します。
- ヤンガーは「わたしの勝ちです」「あなたの勝ちです」「同じです」と答えます。
- 勝っている方が得点します。もし他にもシークエンスがあれば、それも得点します。要求があればシークエンスの長さと強さを答えます。
セット
A、K、Q、J、10の中で、3枚、または4枚あるものを競います。
3枚よりも4枚が強く、枚数が同じならば数字が大きい方が勝ちます。
3枚=3点 4枚=14点 となります。
- エルダーがセットの長さと強さを、「キングの3枚セット」のように宣言します。
- ヤンガーは「わたしの勝ちです」「あなたの勝ちです」「同じです」と答えます。
- 勝っている方が得点します。もし他のセットがあれば、それも得点します。要求があればセットの長さと強さを答えます。
プレイ
この3つの宣言をしてから、トリックテイキングが始まります。
もしプレイが始まる前の段階で30点以上を獲得し、相手が0点ならば、リピックという60点のボーナスが発生します。
トリックテイキングは切り札なしのマストフォローです。
最初のリード=1点(エルダーは必ずこれが取れます)
自分のリードで勝つ=1点
相手のリードで勝つ=2点
さらに7トリック以上勝つと10点のボーナスがあります。
もし全トリックとるとボーナスは10点ではなく、40点となります。
プレイが終わった段階で、自分が30点以上、相手が0点ならばピックという30点のボーナスが発生します。(リピックかピックのどちらかを得ます)
点数計算(6ディール終了時)
負けた方の点数が100点以上の場合、勝った方の得点は
2人の点数の差+100点
負けた方の点数が100点未満の場合、勝った方の得点は
2人の点数の合計+100点
ピケットを遊んでみた感想
さまざまなところで得点の機会があるので、最初は逐一確認する必要があります。
トリックが始まる前に競うというのはめずらしいですね。
この宣言により、相手の手札のだいたいの予想がつきます。
トリック自体は、切り札なしのマストフォローなので、ポイントで勝っていてリードが取れればかなりの確率で勝てます。6枚以上同じスートがあると、ほぼ一方的に勝てますね。
トリックテイキングを楽しむというより、そこに至るまでの駆け引きを楽しむタイプのゲームだと感じました。
慣れるまでは「あれ、このとき何点だっけ?」となるので、得点一覧のようなものがあると遊びやすいかもしれません。