斯くして我は独裁者に成れりは、司会不要、脱落者なし、場合によっては嘘をつく必要すらない正体隠匿系ゲームです。
全員がすべての役職を持ってスタートするため、自分がやりたい陣営を選んでゲームができます。これまでの正体隠匿とは大きく違う、かなり変わったゲームです。
斯くして我は独裁者に成れりについて
各プレイヤーは7枚の役職カードと投票・棄票カード、投票権トークンを受け取ります。
役職カードにはそれぞれの勝利条件が書かれています。
ゲームの目的は、投票と手札の破棄を繰り返し、最後まで残しておいたカードの勝利条件を満たすことです。
ゲームは5日間あり、それぞれが3つのフェイズに分かれています。
フェイズ1:朝 ディスカッション
3分間、自由に議論を行います。
自分がどの陣営で勝とうとしているか、誰に投票するかなど、制限なく話し合うことができます。また、カードによっては複数人必要な勝利条件があるため、同盟をもちかけるといったことも可能です。
フェイズ2:昼 投票
投票フェイズでできることは、投票と棄票の2種類です。
投票は自分以外の誰かに1票を入れます。
棄票は自分も含めた誰か1人の票をゲームから除外します。
(自分の投票権トークン1つもゲームから除外します)
フェイズ3:夜 カード破棄
手札から役職カードを捨てます。
1日目と3日目は2枚、2日目と4日目は1枚です。
カードは非公開で捨てますが、全員が捨てた後にシャッフルしてから公開します。そのため、誰が何を残しているかは分かりませんが、どのカードが残っているかが分かります。
ただし、4日目は非公開のままなので、最後まで推測の余地が残ります。
ゲームの終了
5日目の昼でゲームは終了です。
そのとき、自分の手元にある1枚の勝利条件を満たしているプレイヤーの勝利です。
勝者が複数人いる場合もあります。
また、勝利者がいない場合もあります。
どれを選んでどう動くか
全員が公平な状態でスタートするので、一般的な正体隠匿とはまったく展開が違います。
正体隠匿ゲームでは誰が何の役職なのかが分からないのがゲームの大元のため、ランダムで役職が配られるのが普通です。けれども、経験者だと「この役職がやりたかった」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。
斯くして我は独裁者に成れりでは、自分の意志で好きな役職を選ぶことができます。
さらに、それを自分からみんなにアピールすることも可能です。
そのため、もはや正体隠匿といっていいのかどうか分からないレベルです。
重要なのは、状況を見ながら自分の都合の良い方に議論を持っていくことです。
どの役職が捨てられていて、どの役職が残っているかを確認して、どうやれば自分が勝てるかということを模索します。
初回は4人で遊んでみましたが、なかなかよくできているなと感心しました。
最初はどうすればいいのか見当がつきませんでしたが、カードを捨てていくうちに、だんだんとどう動けばいいかが分かってきます。
ただ、役職によっては2人以上いないと勝てないものもあるため、もう少し人数がいた方がいいですね。ちなみに1箱で遊べる人数は4~6人ですが、2箱使うことで12人まで遊ぶことができます。
人数が多ければ多いほど、派閥ができて、議論も盛り上がりそうです。
今度はオープン会などで、人数が集まったときに試してみたいですね。