「敗者の権利」は3~5人用のトリックテイキングゲームです。プレイヤーは大企業のオーナーとして、とある島の開発に携わります。トリックに勝ったプレイヤーはカードを置き、負けたプレイヤーはチップを置いてマジョリティを競います。
敗者の権利について
建物カードは5スート、1~10の50枚です。他に売地カードが5枚、通貨チップが5種類10枚ずつの全50枚あります。建物カードはプレイ人数によって使用する枚数が異なります。
各プレイヤーは1色の通貨チップすべてを受け取ります。その後、手札として建物カードを10枚ずつ配ります。あまったカードは使用しません。
売地カードを5×5の四隅と中央に配置します。
ゲームは切り札なし、マストフォローのトリックテイキングです。通常のルールではリードスートのもっとも大きな数字を出したプレイヤーがトリックに勝ちます。
トリックの勝敗が決まったら以下の順で処理を行います。
①支援先の決定
トリックに負けたプレイヤーは任意のカードに対してチップを置きます。置ける場所はカードの四辺、斜め、カード上です。すでにチップがある場所には置けません。
トリックの勝者の左隣から順番に1枚ずつチップを置いていきます。(勝者はチップを置けません)
②建設プランの決定
トリックの勝者は獲得したトリックの中から2枚のカードを選び、任意の場所に配置します。すでにカードがある場所には置けず、5×5からはみ出るようにも置けません。
配置しなかったカードはゲームから除外します。
③次のトリックの準備
カードを置いたならばトリックの勝者は以下の3つのうち、いずれか1つを選んで実行できます。(選ばなくても構いません)
- 次のリードプレイヤーの指名
- 次以降の数字の強さを逆転する(1がもっとも強くなる)
- すでに配置済みの自分のチップを1枚移動する
①を選ばない場合は、勝者が次のトリックのリードを行います。
ゲームの終了
10トリックが終わったら、カードごとに獲得判定を行います。
そのカードに対してもっともチップを置いているプレイヤーがカードを獲得します。同数の場合は「カード上>辺>斜め」の順に優先されます。それも同じ場合、誰もカードを獲得しません。
獲得した建物カードの数字がそのまま得点になります。売地カードは最多獲得プレイヤー全員が10点を獲得します。
得点を合計して、もっとも多いプレイヤーの勝利です。
トリックテイキング+エリアマジョリティ
トリックテイキング+エリアマジョリティだと、最近ではブライアンボルがありましたが、それよりもだいぶシンプルなルールで、プレイ感も異なります。
今回は3人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで1時間ほどでした。(2ゲーム行っています)
トリックに勝てばカードを置け、負ければチップが置けるため、双方にメリットがあります。
また、カードを置けるだけではメリットとして弱いため、トリックの勝者にはリードの変更やカードの強さの逆転など追加のメリットがあります。
このおかげで手札による一方的な展開になることが少なくなっています。
一般的なトリックテイキングではトリックに勝つこと(または負けること)だけに意味がある場合が多いですが、このゲームの場合どちらにも意味があるため、勝つか負けるかの選択が悩ましくなっています。
ただ、この影響でトリックテイキング自体の醍醐味が薄くなっています。(勝っても負けてもメリットがあるため)この辺りに物足りなさを感じる人もいるかもしれません。
あまりない組み合わせのゲームなので、トリックテイキング好きならばプレイしてみる価値はありそうです。
タイトル | 敗者の権利 (Losers’ Rights) |
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発行年 | 2022年 |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 30分 |
デザイナー | Suzuki |
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