Improvement of the POLISは、慶應義塾大学のボードゲームサークルである、Head Quarter Simulation Game Clubの作品です。古代ギリシャを舞台にした2~4人用のゲームで、ゲームマーケット2017秋に発売されました。
Improvement of the POLISについて
各プレイヤーは個人ボードとアクションカード、初期資金として4金を受け取ります。
アクションカードは各自同じものが7枚ずつあり、自分で選んで出せるのでシャッフルの必要はありません。また、ランダムにポリスカードを受け取り、初期パラメータを調整します。
個人ボードの他に勝利点ボード、植民都市ボード、総合ボードがあります。
各プレイヤーは、手札となる政治カード5枚受け取り、そこからドラフトを行います。1枚を選んで左隣に渡すを繰り返し、初期手札を5枚にします。ドラフトで使われなかった残りの政治カードは山札になります。
イベントカードは1番目と最後となる9番目は決まっていますが、間の7枚はランダムです。
ゲームは9ラウンド行われ、各ラウンドは7つのフェイズに分かれています。
- イベント告示フェイズ
- 税収フェイズ
- ダイスフェイズ
- アクションフェイズ
- 発展フェイズ
- イベント解決フェイズ
- マイルストーンフェイズ
9ラウンド行ったら得点計算を行い、もっとも得点が高いプレイヤーの勝利です。同点の場合は所持金の多い方が勝ちです。
ほどほどの運に左右されるアクション
そのラウンドで行うアクションは、各自が持っているアクションカードから自由に選びます。
アクションカードには、1~6の数字が振られており、好きなものが選べます。ただし、ダイスフェイズで振ったダイスの目を上回る場合は、差分だけ市民が失われます。また、ダイスは初めは2つですが、ゲームが進むと3つに増えるので、できるアクションが増えます。
アクションの実行は、数字順です。
まず、全員の中で1のアクションを選んだ人がいれば、その人たちがすべてそのアクションを実行します。これを順番に6まで繰り返していきます。この辺りは、レース・フォー・ザ・ギャラクシーを思い浮かべてもらえば理解しやすいでしょう。
市民は比較的簡単に手に入るので「ずっとこのアクションできないんだけど……」といった状況にはなりません。もちろんダイス運が良いことに越したことはありませんが。
さまざまな要素が上手く組み合わさった傑作
もともと文明系のゲームが好きなこともあり、シヴィライゼーション、スルー・ジ・エイジズ、ネイションズ、黄金時代、ヒストリア、歴史悠久など、いろいろなゲームを遊んでいますが、それを踏まえても、このゲームはすごいと感じました。
初期にランダムで渡されるポリスによる方向性の差異、さまざまな得点経路、ほどほどの運要素、政治カードの多様性、シンプルなルール(全8p)と、よくぞここまでまとめたものだと感心します。
文明系のゲームにありがちな他プレイヤーへの攻撃などもないため、直接攻撃が苦手な人でも問題なくプレイできます。
ほとんど前情報なく「面白いらしい」くらいの情報で購入したのですが、これは大正解でした。
とりあえず現在、すぐに再プレイしたいゲームの1つです。