世界の鉄道(Railways of the World/レイルウェイズ・オブ・ザ・ワールド)は鉄道をモチーフにしたボードゲームです。プレイヤーは線路を敷いて駅を繋ぎ、商品を運んで勝利点を得ます。ゲームデザインは国内でもファンが多い、マーティン・ワレスです。
世界の鉄道について
各プレイヤーはプレイヤーカラーの機関車コマと機関車カードを受け取ります。それからゲームボード上に初期資源をランダムに配置していきます。
ラウンドは3つのフェイズに分かれています。
- スタートプレイヤーの競り
- アクション
- 収入と利息
1.スタートプレイヤーの競り
まず、そのラウンドのスタートプレイヤーを競ります。ちなみにワレスファンにはお馴染みだと思いますが、初期資金はありません。そのため、ここで競るためには、いきなり借金からのスタートになります。
借金(債権)は1枚で5,000ドルを銀行から得ます。ただし、毎ラウンド利息が1枚につき1,000ドルかかる上、ゲーム終了時にも1枚マイナス1点になります。
競りは1,000ドルからスタートして、もっとも高額なプレイヤーがスタートプレイヤーになり、以降はそこから時計回りになります。
2.アクション
手番では以下のいずれかのアクションを1つ実行します。
- 線路の敷設
- 都市化
- 機関車のアップグレード
- 商品コマ1つの輸送
- 鉄道事業カードの獲得
これを1アクションずつ3回行うと、アクションフェイズ終了です。
3.収入と利息
全プレイヤーは収入トラックに応じて収入を得ます。また、債券を発行しているプレイヤーはその分の利息を支払います。
以上を規定数の空き都市マーカーが置かれるまで繰り返します。(空き都市マーカーは都市の商品がなくなると配置されます)そのラウンドを最後のプレイヤーまで行い、もう1ラウンドやってゲーム終了です。
債権などの得点計算を行い、もっとも得点が高いプレイヤーの勝利です。
線路をつないで商品を運ぶという王道
いきなり借金させられるのがワレスらしいといえば、らしいです。
競りでお金を使わなくても、線路の敷設でお金を使うことになるので、借金を避けるのはほぼ不可能です。
ゲーム自体は鉄道系の王道といった感じで、都市と都市を線路でつなぎ、その都市の色の商品コマを運ぶと得点が入るという流れです。一度に遠くまで商品を運ぼうと思ったら、機関車をアップグレードしなければなりません。遠くまで運ぶほど得点も大きくなります。
ゲームを大きく左右するのは、鉄道事業カードの存在です。
鉄道事業カードは拡張ゲームで使うことになるのですが「○○の都市に最初に商品を運ぶと○点」といったものから「○○の都市に商品が運ばれるたび○点」などさまざまな効果があります。カードはラウンドごとに1枚めくられ、場に公開され並んでいます。
自分に合ったカードが引けるかどうかはかなり大きく、他プレイヤーがカットしてもほとんど意味がないので、上手く合ったカードが引けるとメリットは大きいです。
今回は4人で遊んだのですが、わたしはなかなか上手くかみ合わず得点が伸びませんでした。利息を恐れて、あまり借金はしなかったのですが、終盤にお金が余りまくり、もっと序盤に積極的に借金しておけばよかったなと後悔しました。ちなみに、お金は得点にならず、残していてもタイブレークぐらいにしか使いません。
機関車コマや空き都市マーカーなど、トークンの造形が凝っているのですが、とにかくボードが大きいです。ここまでボードが大きいのはあまり見かけないほどです。その分、どんどん線路が広がり、機関車が置かれていく様子は雰囲気抜群です。
クセのないオーソドックスなゲームなので、鉄道ゲームの入門としてもオススメです。
タイトル | Railways of the World |
---|---|
発行年 | 2005年 |
プレイ人数 | 2~6人 |
プレイ時間 | 120分 |
デザイナー | Glenn Drover, Martin Wallace |
BGGリンク | Railways of the World | BGG |