「新幹線0系」は1964年の東京オリンピックのために線路や駅を作ったり、オリンピック開催に貢献したりする1~4人用のゲームです。
手番では自分の列車カードに描かれたアクションを実行します。何アクションできるか、敷設のコストがいくらになるかはラウンドによって異なります。
新幹線ゼロ系(Shinkansen: Zero Kei)について

ゲームボードの下にプレイ人数に応じたターンオーダータイルを置きます。ボード上に駅コマや建設中トークンを準備します。
ゲームボード上部に5枚のイベントカードを並べます。カードには敷設コストとそのラウンドでできるアクション数、利用可能なアクションが書かれています。
列車カードをシャッフルして山札にします。列車カードは大きく4種類に分けられます。
エンジン | 2金+アクションコストでアクションを1つ実行します。他のプレイヤーのエンジンも使用することができます。 |
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アクション列車 | 書かれたアクションが実行できます。1つ、または2つの都市が書かれています。 |
能力列車 | 永続能力をもたらします。 |
後尾列車 | 5金を獲得して、選択した駅価値カウンターを上げます。 |
ゲーム開始時、プレイヤーはエンジンと後尾列車の2枚を持っています。エンジンに描かれたアクションはカードによって異なります。
ラウンドの流れ
ゲームは全5ラウンドで、各ラウンドは3つのフェイズに分かれています。
フェイズ1:ラウンドの準備
前のラウンドのイベントカードを裏返します。現在のイベントカードが示すスペースに線路コストカウンターを合わせます。各プレイヤーは配置した聖火台トークン1つにつき1金を受け取ります。
列車カードの山札からプレイ人数+2枚のカードを引き、サプライとして並べます。
フェイズ2:新しい列車の購入
ターンオーダー順に各プレイヤーは次のステップを実行します。
- 列にある客車カードを選択して自分のトークンをその上に置く。
- カードに記載されたコストを支払う。
- カードに記されている駅価値カウンターを進める。
- 残ったカードは捨て札にする。
フェイズ3:アクション
- 先ほど選択した列車カードを自分の列車に加える。
- ターンオーダー順に応じて報酬を獲得する。
- イベントカードに示されている数のアクションを実行する。
もし使用可能なアクション数よりも実行するアクションが少なかった場合、実行しなかったアクションごとに1金を得ます。
アクションには任意の順番に実行できます。
アクション例
収入 | 5金獲得し、好きな駅価値カウンターを上げる。 |
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整地 | コストを支払いボード上にある建設中トークンを得る。その後、駅スペースに描かれているだけの得点を獲得する。 |
線路の敷設 | コストを支払い線路を敷設する。 敷設コストはイベントカードの指示に従う。 |
駅の建設 | 3金支払って駅を建設する。その後、駅に対応した得点を獲得する。 |
オリンピック会場への貢献 | ゲームボード上にある3つのオリンピック会場のいずれかの聖火台トークン1つを置く。 |
カードの購入 | 捨て札にあるカードを購入する。 |
コピー | 1金を支払い、このターンに使用したカードをもう1度使用する。 |
ラウンドの終了
すべてのプレイヤーがアクションを完了させ、イベントを解決したならばラウンドが終了します。
最終ラウンドでなければ次のラウンドの準備を始めます。
ゲームの終了
5ラウンドが終わるとゲームが終了します。
駅価値カウンターの順番に従って、それぞれの駅の価値を決めます。もっとも進んでいるものは6点、次が3点、最後が1点となります。
それぞれの都市から駅の種類に応じて得点を獲得します。駅がない都市からは得点が得られません。また、線路がない都市は駅があるかどうかに関わらずマイナス3点です。
その他、オリンピック会場、都市の接続、残っているアイテムなどを加算して、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
プレイヤー間の思惑が絡む

カードを獲得することで、ボード上のいずれかの都市に関連することになります。そのため、その都市を整地し、線路を敷設し、駅を建てていきます。
1つの都市に対して複数のカードがあるため、プレイヤー同士で自然に協力体制が生まれます。
今回は3人で遊び、ルール説明からゲーム終了まで80分ほどでした。
アクションはアイコン表示なので言語依存は特にありません。都市名も漢字で書かれています。
アクションが書かれたカードを選び、それまでに獲得したカードに描かれたアクションを実行というのが基本的な流れです。
カードには都市名が書かれているため、そこを整地して、線路を敷かないと失点になってしまいます。ただし、他のプレイヤーと対象がかぶっていれば、自分が整地して、相手が敷設といった協力が可能になります。
駅は3種類あり、それぞれが何点になるかはトラックの進み具合によります。この辺はちょっと株式っぽいです。
自分の都市にある駅を上げていくのですが、それぞれの思惑があるため、そう上手くもいきません。1つだけ上げすぎると他のプレイヤーに便乗されてしまいます。
めずらしいのが各ラウンドのアクション数と敷設コストがランダムに決定することです。これらはイベントカードによって決まるため、敷設コストの上下が激しいです。
今回は1ラウンドは1敷設1金だったのですが、2・3ラウンドは4金となり、なかなか線路が建てづらくなりました。
イベントカードはゲーム開始時にすべて公開されているため、あらかじめどのラウンドで何をするかを考えてカードを選んでいく必要があります。
また、列車カードの駅が連続していると得点になるため、アクションを優先するか、駅を優先するかの選択もあります。
1つ1つの要素を見ると、そこまで新鮮さはないのですが、不思議なプレイ感でした。一般的な鉄道系ゲームとはかなり違いますね。
プレイヤー間のインタラクションもほどほどにあり、だんだんできることが増えていく拡大性もあるため、人を選ばずに楽しめそうです。
タイトル | Shinkansen: Zero Kei |
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発行年 | 2021年 |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 60分 |
デザイナー | Isra C., Shei S. |
BGGリンク | Shinkansen: Zero Kei | BGG |
