ブラックアウト香港は、大停電に陥った香港を復旧する1~4人用のゲームです。カードをプロットしてアクションを実行するため、手札構築要素があります。作者はモンバサやグレート・ウエスタン・トレイルを手がけたアレクサンダー・プフィスターです。
ブラックアウト香港について
個人ボードと初期手札を受け取ります。個人ボードの下にカードをプレイしていき、右側には怪我人が置かれます。
ゲームは8つのステップを終了条件を満たすまで繰り返します。
①資源ダイスロールとカードの計画
赤、青、黄の3色のダイスを振り、ゲームボードに配置します。ダイスの目には得られる資源が描かれており、3つとも異なる目が出るまで振り直します。
各プレイヤーは手札から裏向きでカードを配置します。
②ボランティアと専門家の配備
スタートプレイヤーから順にカードを表にしてアクションを実行します。
③目的の達成
個人ボード上の目的が達成できる場合、コストを支払って目的を達成します。条件を満たすと、カードが手札になり、次のラウンドから使えるようになります。
④偵察
ボード上の自分が配置したコマに隣接するエリアにあるチップを確認します。GPSのアイコンが描かれている数を上回っていれば達成することができます。ただし、このとき使用したカードの中からランダムで1枚が病院に送られます。
⑤新たな目的の獲得
コストを支払い、場に並んでいるカードを獲得します。
⑥事後処理
ラウンド終了処理を行います。
⑦区域の復旧
ボード上に置かれたコマにより、エリアが囲まれるとその区域が復旧します。その際のコマの数に応じた得点が入ります。
⑧手札の補充とチェックアクションの実行
手札が0~4枚であれば、ボードにある1列のカードすべてを回収します。ただし、回収できるのはもっとも枚数が多い列からです。
チェックアクションが行える場合は行うことができます。
ゲームの終了
目的カードの山が尽きたら、もう1ラウンド行いゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が高いプレイヤーの勝利です。
要素多めの手札構築
個人の山札がないので、デッキ構築というより手札構築です。そのため、引き運はありません。構築要素以外にも陣取りやリソース管理、どんどん解放されていく能力など、要素は多めです。
今回は3人全員が初プレイで、ルール説明に1時間、プレイに2時間半ほどかかりました。要素が多いので、順番に説明していくだけでかなり時間がかかります。
カードの使い方がかなりシビアなので、1度失敗してしまうと取り戻すのはほぼ不可能です。
目的達成のためには1列に指定の色のカードが複数枚必要になります。カードは1ラウンドに1枚しか置くことができません。そのため、4枚必要の目的は最低でも4ラウンドかかります。さらに回収の際はもっとも枚数が多い列から回収するため、そこからカードを取ってしまうと1からやり直しになります。かといってカードを回収しないと手札がなくなるのでアクションができません。
目的の中にカードを4枚プロットできるようになるものがあるのですが、それをスムーズに取れるかどうかでだいぶ差がつきます。
わたしがそれに気づいたのは何ラウンドか終わってからで、それを達成するために、ほとんど行動できないラウンドがありました。
そうなると当然差は開く一方で、最終的に141対113対87と大差で負けてしまいました。
個人ボードに流れが書いてあるので、やるべきこと自体はそれほど難しくありません。ただ、カードの使い方が独特なので、その辺りに注意が必要ですね。
同作者のモンバサやグレート・ウエスタン・トレイルが好きならば十分に楽しめるはずです。