オーディンの祝祭はヴァイキングの長として、一族の発展を目指す1~4人用のゲームです。ワーカープレイスメントによってさまざまな形のタイルを獲得して、個人ボードに配置していきます。作者はアグリコラやカヴェルナでお馴染みのウヴェ・ローゼンベルクです。
オーディンの祝祭について
アクションボードと各種サプライを並べます。各プレイヤーは個人ボードとワーカー、初期カードを受け取ります。個人ボードは両面仕様になっており、裏面は短時間ゲーム用になっています。
ゲームは全7ラウンド(短時間ゲームでは6)で、各ラウンドは12のフェイズに分かれています。
ラウンドの流れ
フェイズ1:新たなヴァイキング
個人ボードの饗宴トラックに置かれたワーカーを1つ取ります。
フェイズ2:収穫
ラウンドに応じて作物タイルがもらえます。
フェイズ3:探検ボードの反転と銀貨の配置
ラウンドに応じて探検ボードが裏返されます。
残った探検ボードには2銀が乗ります。
フェイズ4:新たな武器カードの獲得
山札から武器カードを1枚獲得します。
フェイズ5:アクション
スタートプレイヤーから時計回りに1アクションずつ行っていきます。
ワーカープレイスメントですが、アクションスペースによって必要なワーカーの数が違います。
フェイズ6:スタートプレイヤーの決定
アクションフェイズで最後にアクションを行ったプレイヤーが、次のラウンドのスタートプレイヤーになります。
フェイズ7:収入
個人ボードの収入斜線に応じて収入を得ます。
探検ボードを獲得している場合は、それの収入も獲得します。
フェイズ8:家畜の繁殖
同種の家畜が2頭以上いると、1頭が妊娠状態になります。妊娠状態の家畜がいる場合は新たに1枚家畜を獲得して、妊娠状態から戻します。
フェイズ9:饗宴
食料供給です。饗宴トラックを満たすように食料タイルを置きます。
支払えなかった場合はシングの罰則として、1トラックにつきマイナス3点です。
フェイズ10:ボーナス
個人ボードに描かれた物品マスがタイルで囲まれていれば、それを受け取ります。
フェイズ11:山岳タイルの追加と更新
山岳タイルの補充を行います。
フェイズ12:ヴァイキングコマの回収
ボードに配置されたワーカーをすべて手元に戻します。
ゲームの終了
最終ラウンドのフェイズ9まで行うとゲーム終了です。
得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
膨大な選択肢があるワーカープレイスメント+パズル
まず前提としてかなりのスペースが必要になります。
アクションボード、ホームボード、船のサプライボード、探検ボード、特殊タイルのサプライボード、山岳タイルとあり、物品タイルは専用ボックスに入っています。さらにゲーム中に職業カードをプレイしていくため、その分のスペースが必要です。
アクションスペースにワーカーを配置するワーカープレイスメントなのですが、その選択肢が最初から60以上あります。
物品タイルは30種類もあり、その上、190種類の職業カードがあります。
初回はその物量の多さに圧倒されてしまいます。もちろん箱の厚さも相当なものです。
ワーカーを配置し、タイルを獲得して、それを個人ボードに配置するというのが主な流れなのですが、とにかく選択肢が膨大なため、初めは何をしていいのか戸惑ってしまいます。
けれどもゲームが進むにつれて「あ、こうすればいいんだ」というのが分かってきて、そこから加速度的に面白くなっていきます。
また、この手のゲームにしてはめずらしく、運要素がそれなりにあります。
たとえば、襲撃や略奪、狩猟などはダイスによって成功か失敗かが決まります。資源が置かれる山岳タイルもランダムで登場するため、必ず欲しい資源が手に入るとは限りません。
ボードへのタイル配置はパズル要素が強いです。タイルの色によって置き方のルールが違う上、形もさまざまなので、上手いこと収まるととても気持ちがいいです。
とにかく要素が多いので、人によっては「もうお腹いっぱい……」と感じるかも知れません。ボリュームの多さはウヴェ・ローゼンベルク作品の中でも随一です。(ちなみにオーディンの祝祭以降は、ヌースフィヨルド、レイクホルトとシンプルなワーカープレイスメントを手がけています)
この物量を乗り越えることができれば、何度でも遊びたくなるとても魅力あるゲームです。
タイトル | A Feast for Odin |
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発行年 | 2016年 |
プレイ人数 | 1~4人 |
プレイ時間 | 30~120分 |
デザイナー | Uwe Rosenberg |