ハリウッドセンセーションは2人用のトリックテイキングゲームです。プレイヤーは女優として、大作映画の主演を勝ち取るために新聞社を利用した報道合戦を行います。作者はペーターと2匹の牧羊犬を手がけたしぶさんです。
ハリウッドセンセーションについて
カードは4スート、1~7までの合計28枚です。赤(コケティッシュ)と黄(モード)はプラス点、緑(ホリック)と紫(スキャンダル)はマイナス点になります。
他に、スートの強さを決めるための話題カード、勝敗を決めるレッドカーペット、その上に置くポーンがあります。
話題カード4枚をシャッフルして、ランダムにずらして並べます。
これがこのラウンドでのスートの強さです。
レッドカーペットの中央にポーンを置き、各プレイヤーに6枚ずつ手札を配ります。
残ったカードは山札となり、その1番上だけをめくって隣に置いておきます。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングです。ただし、スートの強さが決まっているため、フォローできずに出したカードであっても、スートが強ければ勝つことができます。
獲得したカードはスートごとに分けて、表向きで自分の前に置いておきます。
トリックを取ったプレイヤーは表になっているカードを、負けたプレイヤーは山札の1番上のカードを補充します。その後、再び山札の1番上のカードをめくって置いておきます。
これを手札がなくなるまで繰り返します。
獲得したカードの枚数をスートごとに比べます。コケティッシュとモードを多く持っていればそれぞれプラス1点、スキャンダルとホリックを多く持っていればそれぞれマイナス1点として計算します。ただし、そのスートを7枚すべて取った場合は0点として扱います。
プラス得点だったプレイヤーはレッドカーペット上のポーンを自分の方に引き寄せます。
次のラウンドからはレッドカーペットの状況に応じて手札の枚数が変わります。
負けている方のプレイヤーは手札枚数が減ります。通常通り6枚を受け取ったら、その中から規定枚数を自分の山札として別に置いておきます。山札からカードを補充する場合、この山札からも補充することになります。
3ラウンド行い、レッドカーペット上で優勢になっているプレイヤーの勝利です。ポーンを引き切った場合は、3ラウンドを待たずしてゲームに勝利します。
工夫が凝らされた2人用トリックテイキング
カードの補充方法はジャーマンホイスト(スーパートランプ)方式です。あとはスートごとのマジョリティになるため、プラスになるカードを取って、マイナスになるカードを押しつける形になります。
今回はルール説明からゲーム終了まで20分ほどでした。ちなみに最終ラウンドまでいかず、2ラウンドでポーンを引き切って勝利しました。
注目すべき点は開始時の手札枚数が変わることです。
劣勢のプレイヤーは6枚から規定枚数だけを山札として抜くことができます。これにより、スート枯れが起こりやすくなり、狙い通りにカードをプレイしやすくなります。
一般的なカードゲームの場合、手札が多いと選択肢が増えるため有利になります。マストフォローのトリックテイキングの場合、手札が少ない方が選択肢が増えるという逆転現象が起こります。(フォローできない場合に好きなカードを出せるようになるため)
手札が少ないだけだと、トリック数が変わってしまうのですが、補充のフェイズを設けることで、開始手札枚数が違うにも関わらず、同じトリック数を行うことになります。
こうしたアドバンテージのつけ方は記憶の限りありません。
あまりフィーチャーされないかもしれませんが、なかなかの発明ではと思いました。
2人専用のトリックテイキングは、そもそも数が少ないため、興味がある方はぜひ一度遊んでみてください。
タイトル | Hollywood Sensation |
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発行年 | 2020年 |
プレイ人数 | 2人 |
プレイ時間 | 30分 |
デザイナー | Shibu |