ハンザテウトニカ ビッグボックスは、ハンザテウトニカの基本セットに、2枚の拡張ボードと任務カード、皇帝の恩恵を加えた特別版です。
ハンザ時代の商人として、自らの名声を高めるために、交易所を設立したり、連絡網を構築したり、自分の能力を向上させたりしていきます。
ハンザ・テウトニカ ビッグボックスの内容物
ハンザ同盟ゲームボード
基本セットのゲームボードです。
両面仕様になっており、表面が4・5人用、裏面が3人用です。
東ハンザ同盟ゲームボード
拡張セットのゲームボードで、3~5人用の片面です。
新たな要素として、2つの能力のうちどちらかが向上できる都市や海運路、永続ボーナスマーカーなどが加わります。
ブリタニアゲームボード
拡張セットのゲームボードで、表面が4・5人用、裏面が3人用の両面仕様です。
海運路や永続ボーナスマーカーに加えて、特定のアクションをするためには許可が必要になる都市があります。
任務カード
ゲーム開始時に1枚ずつ配られる非公開情報のカードです。
都市名が3つ書かれており、それらの都市に交易所が置かれていると通常2点のところ、3点が入ります。(つまり、プラス1点)さらに3つすべてに交易所を置いていると追加5点が入ります。
皇帝の恩恵
ゲーム開始時に、プレイ人数に等しい枚数の「皇帝の恩恵タイル」をランダムで選びます。
手番開始時、アクションをすべて放棄し、さらに未使用のボーナスマーカー2枚を裏返すことで、皇帝の恩恵タイル1枚を得ることができます。
皇帝の恩恵タイルは、永続効果をもたらしたり、ゲーム終了時に追加得点をもたらします。
ハンザテウトニカについて
各プレイヤーは個人ボードとなる書き物机と商人コマ、交易人コマを受け取ります。コマは個人ボードの指定位置に置き、あとは手番順に従って手元に取っておき、残りはストックに置いておきます。
ゲームボードの酒場に金色のボーナスマーカーを置きます。
ゲームは終了条件を満たすまで、時計回りにアクションを行っていきます。
アクションは以下の5種類ですが、何アクションできるかは能力のレベルによって異なります。
アクションの種類
A. 収入を得る
ストックからコマを補充します。
B. 商人/交易人を1つ置く
手元にある商人/交易人コマをゲームボードの空いているマスに置きます。
C. 商人/交易人の置き換え
他プレイヤーのコマ1つを追い出し、そこに自分のコマを置きます。その際、コストとして相手が交易人ならば1個、商人ならば2個のコマをストックに戻します。
追い出された方はそのコマとサプライの1個(商人ならば2個)を、隣接する交易路の空いているマスに置きます。
D. コマの移動
ボード上にある自分のコマを移動させます。
E. 交易路の確立
2都市間にある交易路1本がすべて自分のコマで埋まった場合、交易路を確立することができます。
このアクションを実行した場合、以下のステップを順番に行います。ステップ3は、a~cのうち、いずれか1つを選びます。
1.名声点の獲得
両端の都市を支配しているプレイヤーはそれぞれ1点が入ります。
2.ボーナスマーカーの獲得
交易路にボーナスマーカーがあれば、それを獲得します。その後、手番終了時に新たなボーナスマーカーを配置します。
3a. 交易所の設立
交易路にあるコマのうち1つを両端の都市のどちらかの空きマスに置きます。能力のレベルやコマの形によって置けるところが制限されます。残りのコマはすべてストックに戻します。
3b. 能力1つの向上
2都市のうち、どちらかに能力のアイコンが描かれていれば、その能力を上げることができます。個人ボード上の対応するコマ1つを取り、手元に持ってきます。能力を解放する場合、交易路にあったすべてのコマをストックに戻します。
3c. 特別名声点
ケルンとヴァールブルクの間の交易路を確立した場合に選ぶことができます。ゲームボード上の特別名声点の空いているスペースに商人コマ1つを置きます。能力のレベルによって置ける場所が制限されます。残りのコマはすべてストックに戻ります。この得点はゲーム終了時に入ります。
ゲームの終了
- 誰かが20点以上を獲得した。
- 手番プレイヤーがボーナスマーカーを置くときに、ストックのボーナスマーカーがない。
- 10個目の都市が完成した。
上記の条件を満たした場合、そのアクション終了時にゲームが終了します。
最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
インタラクション強めのネットワークビルド
2009年のハンザテウトニカが、今までの拡張と一緒になったのが2020年発売のハンザテウトニカビッグボックスです。さらにその日本語版が発売されたのが2021年です。
元のハンザテウトニカには2人用ルールが用意されていたのですが、ビッグボックスではそれが削られ3~5人用になっています。
基本的に邪魔のし合いになるため、インタラクションはかなり強いです。
自分の交易路をつなげるために相手のコマを退かしたり、わざと邪魔するために相手が狙っているところに自分のコマを置いたりします。
運要素はボーナスマーカーのめくりくらいなので、ほとんどありません。
どの能力からレベルアップさせていくのか、または得点を優先してまずは交易所を作ってしまうのかなどなど、どこから進めていくかがとても悩ましいゲームになっています。
実際にやってみると分かるのですが、移動のアクションが強いです。通常の配置アクションではコマ1つしか置くことができないのですが、移動ではレベルに応じて2~5個を一気に動かすことができるため、いきなり交易路の確立が目指せます。あとはやはりアクション数を増やすというのは安定して強いですね。
もう10年以上のゲームということで、最近のゲームではあまりないほどのインタラクションを感じることができます。誰かとバチバチやり合うのが好きという人にオススメのゲームです。
タイトル | Hansa Teutonica: Big Box |
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発行年 | 2020年 |
プレイ人数 | 3~5人 |
プレイ時間 | 45~90人 |
デザイナー | Andreas Steding |
BGGリンク | Hansa Teutonica: Big Box | BGG |