In the Hall of the Mountain King(イン・ザ・ホール・オブ・ザ・マウンテンキング)はノームに住処を追いやられたトロールを率いて、山に埋もれてしまった王国を再興させる2~5人用のゲームです。雇用したトロールから資源を獲得して、ゲームボード上にトンネルをつなげていきます。
In the Hall of the Mountain Kingについて
ゲームボードは両面仕様になっており、プレイ人数によって使い分けます。ボード上の所定の位置に彫像コマを置きます。トンネルタイルと大広間タイルはサプライとしてすべて公開されています。魔法カードを3枚めくり、公開して置いておきます。
各プレイヤーは個人ボードを受け取ります。個人ボードはカード置き場とリファレンスとして使用するだけで、能力などは特にありません。
ゲーム開始時に4枚のトロールカードを個人ボードの上に置きます。これにより、初期資源が決まります。以降、獲得したトロールはピラミッド状になるように上に置かれていきます。最終的に4・3・2・1の10枚のピラミッド状になります。
手番では順番に4つのことを行います。
それを時計回りに終了条件を満たすまで繰り返します。
手番の流れ
1.呪文と工房の使用(任意)
公開されている呪文1つと、自分のトンネルが接している工房1つを使用します。順不同で、片方だけ使っても、両方使っても構いません。どちらもやらなくてもOKです。
2.トロールの雇用 or トンネルの掘削(必須)
場に並んでいるトロールを雇うか、ゲームボード上にトンネルタイルを配置します。
トロールは3つのレベルに分かれています。サプライにはレベル1が5枚、レベル2が4枚、レベル3が3枚とピラミッド状に並んでいます。
レベル1のトロールを獲得した場合、コストはかかりません。
レベル2を獲得する場合、その下にいる2枚に対して1金ずつ置きます。
レベル3を獲得する場合、その下にいるレベル2(2枚)、レベル1(3枚)に対して1金ずつ置きます。
獲得したいトロールにお金が乗っている場合、それも一緒に獲得できます。
トンネルを配置するためには大きさに応じたコストが必要です。コストとして石、鉄、ハートストーンを使えますが、同一のものを支払う必要があります。使用した資源に応じて得点が入ります。
3.大広間の配置(任意)
自分のトンネルの上に大広間タイルが置けるならば、サプライから取ってそれを置きます。
4.彫像の移動(任意)
自分のトンネル上にある彫像を移動させます。彫像は深い階層(ゲームボード中央)に近づくほど終了時の得点が増えます。
ゲームの終了
個人ボードのトロールが最大枚数(10枚)になったプレイヤーが2人出たら、そのラウンドを最後までやり、さらに2ラウンドやってゲーム終了です。
最終得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
資源を上手くやり繰りしてトンネルをつなげていく
トロールカードはすべてアイコンですが、呪文がテキスト効果です。種類が多く、文字数もあるので言語依存はそれなりにあります。
ゲームの見所の1つは資源のやり繰りです。
資源は新たにトロールを雇用したときに、そのトロールと下にいるトロールに対して置かれます。その際、すでに資源が置かれていると補充されません。そのため、効率良く資源が得られるように上手くやり繰りする必要があります。
トロールはレベルが高いほど、多くの資源を産むようになっています。ただし、その分必要なコストも高くなってしまうため、溜めてから一気に産むか、低コストで回転力を重視するかで選ぶべきトロールが変わってきます。
もう1つはトンネルの配置です。
トンネルはテトリスやブロックスのように、さまざまな形のものがあります。ゲームボード上には色が濃くなっているマスがあります。ここにトンネルを置くためにはハンマーが必要になります。そのため、手持ちのコストとハンマーをよく考えつつ、ちょうどいいトンネルを置いていく必要があります。また、トンネルタイルは有限のため、置きたいと思った形がすでにない場合もあります。
面白いなと感じたのが終了トリガーです。
一般的なゲームだと1人が置ききったら規定ラウンドをやって終了ですが、このゲームの場合、2人が条件を満たす必要があります。そのため、1人で先行してどんどんトロールを置いていったとしてもゲームを終わらせることができません。ある程度、周りと足並みを揃える必要があるため、しっかり状況を確認する必要があります。
今回は4人で遊び、ルール説明からプレイ終了まで2時間ほどでした。
現時点でのBGGのWeightは2.63のため(レスアルカナが2.61)、そこまで難しいルールではありません。ただし、手番の選択肢が多いため、悩んでしまう人は時間がかかりそうな感じはします。
呪文やトロールがランダムで登場するため、遊ぶたびに違った展開になります。ルール量もそこまで多くないため、これから重めのゲームを遊んでみたいという人にもピッタリです。
日本語版が発売予定なので、その頃に流行りそうなゲームです。
タイトル | In the Hall of the Mountain King |
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発行年 | 2019年 |
プレイ人数 | 2~5人 |
プレイ時間 | 75~90分 |
デザイナー | Jay Cormier, Graeme Jahns |