押し入れを整理していたら、懐かしいマンガが出てきたのでご紹介します。
第1刷発行が1993年ですので、もう20年以上前になるんですね。
30代40代以上のマンガ好きの人ならば、知っている人も多いのではないでしょうか。
ジャンルとしては、ホラー、またはサスペンスにあたります。
「恐怖」「不気味」といった要素が強いです。
心臓の弱い方や、怖いのが苦手な方にはお勧めできません。
きっかけはささいなことから
大学生の森ヒロシは、ある夜、隣の部屋のドアを執拗にノックする音を耳にします。
あまりにもしつこくノックが続くので、気になってドアから顔を出してみると、ノックの主は白いコートを着た、痩せた大きな女性でした。靴ははきつぶされており、マニキュアもはげおち、紙袋を手に提げています。ストッキングも伝線しており、パッと見でも不気味な雰囲気があります。
女性はヒロシに対し、彼が隣の住人と同じ大学であることを確認し、さらにノックを続けます。
隣の部屋に人がいる気配はまったくありません。
このドアを開けてしまったことが、悲劇の始まりでした。
翌日もまた、同じように女性がやってきて、隣の部屋のドアを何度もノックします。
しかし、昨日と違うのは、今度はヒロシの部屋にやってきたことです。
それから女性は、ヒロシに対して、異常な行動をし始めます。
やがて、その行動はどんどんエスカレートしていき、ヒロシだけでなく、彼の友人まで巻き込んで広がっていきます。
果たして彼女は何者なのか?
その正体は?
ストーカー以前
今でこそ、ストーカーという言葉は一般的になり、当たり前の言葉として使われるようになりました。
恐らく小学生くらいの子供であっても、普通に使っているはずです。
この当時、まだそのような言葉はありませんでした。
しかし、彼女の言動をみて、今ならば誰もが「ストーカー」という言葉を思い浮かべるはずです。
20年前ということもあり、登場人物の服装などにはさすがに古くささが感じられます。
もちろん携帯電話などもなく、家の電話が、ひとつのキーアイテムとなっています。
マンガは全1巻ですが、だんだんと異常さを増していく女性の言動や、深まる謎の解明など、物語に起伏があり、1本の映画を見ているような感覚になります。
若い世代だと、まだ読んだことがない人も多いはずなので、ぜひ一度読んでみることをお勧めします。
時代が経っても、色あせない名作のひとつといっていいでしょう。