多くのトリックテイキングゲームはマストフォローというルールを採用しています。
最初に出されたカードと同じスート(色・マーク)のカードを出さなければならないというルールで、これが好きではない人も少なからずいます。
そこで今回はどのカードを出してもいいメイフォローのトリックテイキングゲームを紹介します。
メイフォローのトリックテイキングゲーム 3選
マストフォローの縛りがなく、好きなカードを出すことができるメイフォローのトリックテイキングゲームの中で、おすすめを3つ紹介します。
知略悪略
知略悪略は1999年に発売されたゲームです。2018年にデザインを変えた日本語版が発売されました。
スートは赤・黄・青・紫の4つで、数字はそれぞれ1~21まであります。ただし、すべてのカードを使うわけではなく、プレイ人数に応じて使用枚数が変わります。
手番ではリードスートに関わらず、好きなカードを出すことができますが、1トリックの中で3スートまでしか出すことができません。
そのため、もし自分が持っているカードが4スート目になるものしかなければ、それを公開して即座にラウンドが終わってしまいます。
また、カードの取り方も独特です。
全員が1枚ずつカードを出したならばリードスートのもっとも大きな数字を出した人が兄貴分となり、規定枚数のカードを獲得します。リードスート以外のもっとも小さな数字を出したプレイヤーが弟分となり、兄貴分が残したカードを受け取ります。
獲得したカードは色ごとに分けて、自分の前に置いておきます。
これを繰り返していき、
- 獲得したカードが1色ならば0点
- 2色ならば、それぞれの枚数を掛け合わせる
- 3色ならば多い2色を掛け合わせて、もう1色で割る
- 4色ならば2色を掛け合わせて、もう2色の合計枚数で割る
といった得点計算を行います。
そのため、2色獲得するのがベストなのですが、メイフォローのため、いらない色を取らされることも多いです。
また、得点がかけ算なので、大きく差がつくこともよくあります。
なかなか独自性が高いゲームのため、マストフォローのトリックテイキングしか遊んだことがない人は、ぜひプレイしてみて欲しいです。
ただし、プレイ人数がが4人以上というのがちょっとネックです。
シュナプセン
トランプを使った2人用のトリックテイキングです。
使用するのは各スートのA、K、Q、J、10の20枚です。
知略悪略同様に、こちらもかなり独特なゲームで、最初はメイフォローから始まるのですが、途中でマストフォローに変わります。しかも、ただのマストフォローではなく、マストウィン、マストラフです。(勝てるなら必ず勝つ、切り札があれば必ず切り札を出す)
さらに「クローズ」「勝利宣言」といった宣言があり、状況をよく見ながらゲームを進めていく必要があります。
かなりルールが特殊で、最初読んだだけでは「?」だったのですが、実際にやってみると2人用最高峰とも言える駆け引きが楽しめます。
決してハードルは低くないですが、トリックテイキング好きならば1度やってみる価値は十分にあります。
スティッヒルン
メイフォローのトリックテイキングの代表作で、シュティッヒルンと表記されることもあります。
手札が配られたならば、その中でマイナスカラーを1色決めます。たとえば、赤のカードをマイナスにした場合、獲得したトリックにある赤のカードの数字はすべてマイナス点になります。
カードの強さがこのゲームの特徴で、リードスート以外はすべて切り札扱いです。もし、同じ数字があれば先出し勝ちです。
たとえば、青2、青7、赤2、青9とカードが出た場合、勝つのは赤2です。
トリックに勝った場合、そこで出されたカードをすべて獲得しますが、マイナスカラーのカードは数字がそのままマイナス点で、他の色は1枚につき1点です。
これを規定ラウンド繰り返して、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
メイフォローのトリックテイキングの場合、何を出してもいいため、誰がどのカードを持っているのか読み取りづらいです。しかし、このゲームの場合、カードの出し方でどんな手札なのかが分かってくるのが面白いです。
好きなカードを出していいのに、どんどん出せるカードが絞られてしまう、非常に面白いゲームです。
マストフォローのトリックテイキングが苦手な人にぜひ遊んでみて欲しいです。