国産の同人ゲームは、パーティーゲームやカードゲームが多いですが、中にはじっくり時間をかけて遊ぶ重量級ゲームもあります。
今回は、知名度があるものから、あまり知られていなそうなものまで、国産の重量級ゲームを5つピックアップしてみました。
アマルフィ
うちばこやさんの15世紀イタリアを舞台にしたゲームです。
1~4人用でプレイ時間は90~120分です。
メカニクスはワーカープレイスメントです。船コマをアクションスペースに配置することで資源を獲得し、それを使ってさまざまなカードを取得していきます。
カードは契約カード、海図カード、人物カードと大きく分けて3種類です。
得点になるもの、自分だけのアクションスペースになるもの、さまざまな特殊効果をもたらすものがあるので、カードを使った拡大再生産が好きな人にオススメです。
船をワーカーとしても資源管理にも使うため、最初はちょっと慣れが必要です。よく考えて使わないと、アクション自体はできるが、獲得することができないといったケースが出てきます。
コンポーネントがとても凝っており、コマは両面にプリントが施されています。予算の関係で、どうしても国産ゲームはコンポーネントが質素になりがちなのですが、そういった印象を覆してくれるクオリティが高いゲームです。

サン・ドニ
四等星さんの4人用ワーカープレイスメントです。
ワーカーを配置して、コストを支払い、アクションを実行するのですが、コストの設定に特徴があります。強力なアクションほど、コストが高くなるのですが、同じエリアのアクションが使われると、その分だけ安くなっていきます。そのため、待てば待つほど強力なアクションが安く行えます。
ただし、獲得した資源を使えるのはパスをした順番なので、できるだけいいアクションをしようと粘っていても、結局使い途がなかったということが起こりえます。
ちなみに資源は持ち越すことができないため、たくさん獲得したところで、使えなければ、ただの無駄になってしまいます。
さまざまなワーカープレイスメントが出ていますが、その中でもかなり個性的なゲームに仕上がっています。
ワーカープレイスメントが好きな人には、ぜひ遊んでみて欲しいゲームです。

BEVERAGE(ビバレッジ)
KONOMISTさんの3~4人用の経済ゲームです。
清涼飲料水会社のCEOとして、スタジアムの建設に携わります。
株式を発行して資金を手に入れるのですが、その分だけの配当を毎ラウンド支払うことになります。また、知名度(得点)が上がれば上がるほど、支払うべき税金が増えていきます。アクションを実行するためのワーカーを確保するためにも資金が必要です。
さまざまなところでお金が必要になるのですが、お金は得点にはなりません。そのため、ギリギリのところでやり繰りしながら、得点を伸ばしていく必要があります。
蒸気の時代を思わせるようなキツいシステムに、ワーカープレイスメントを組み合わせた今どきの経済ゲームです。
資金繰りが厳しいゲームが好きな人にオススメです。

オレカジ
TAGAMI GAMESさんの2~4人用のワーカープレイスメントです。
正式名称は「船を出せ!建物を建てろ!俺はカジノに行ってくる!」です。
毎ラウンドの使用できるワーカーの数がダイスによって決まります。(全員が1つのダイスに従います)お金を追加で支払うことで数を増やすことも可能です。
基本はワーカープレイスメントなのですが、さまざまなところに独自要素があります。
たとえば、ワーカーが得点マーカーを兼ねているため、50点以上にするためにはワーカーを1つボードに置いて、それを示す必要があります。もちろん、それ以降は使えるワーカーの数が1つ減ります。
ワーカープレイスメントというと、運要素が少ないゲームが多いですが、オレカジではダイスの目によって大きく展開が変わります。さらにランダムで発生するイベントも多いため、臨機応変に振る舞う必要があります。
要素が多いため、恐らく初回は準備とルール説明だけで1時間弱かかります。

4 EXPLOITS(フォー・エクスプロイツ)
J.C.クリエイツさんの重量級文明発展ゲームです。
プレイ時間120~180分の上、4人専用という、なかなかとがった仕様になっています。
デッキ構築、拡大再生産、陣取り、戦争、複数の勝利条件と、もうこれを見ただけで「やってみたい!」と感じる人も多いかもしれません。
手番では、アクションタイルを使ってアクションを行います。
アクションは、研究、生産、文化、移動、船、成長、交易、権威、核兵器と、いろいろなことができます。
テックツリーのように技術を開発したり、生産したりして、新たなアクションタイルを獲得していきます。使用するタイルは選ぶことができるのですが、リセットするためには、すべてを使う必要があります。そのため、無闇にタイルを増やしていくと、デッキが上手く回らなくなってしまいます。
もちろん、圧縮も可能です。
人口を増やしきるか、宇宙開発をするか、文化をカンストさせるかでゲームに勝利します。
技術はあらかじめすべて公開されているため、運要素はありません。また、テキスト効果もなく、すべてアイコン表記です。
2018年のゲームなので、めぐりあう機会は少なそうですが、なかなか面白い仕上がりになっているので、ぜひ一度は遊んでみて欲しいです。
