ルールがそこまで難しくなく、1時間程度で遊べる中量級ゲームをピックアップしてみました。
イスタンブール
2014年ドイツ年間ボードゲーム大賞、エキスパート部門賞を受賞した2~5人用のゲームです。
プレイヤーは商人として、助手と協力しながら商品やお金を集め、ルビーに変換していきます。
16枚のタイルを組み合わせてゲームボードを作り、そこを移動させて、アクションを実行していきます。アクションは描かれている商品を得るものや、振ったダイスの目によってもらえるものが決まるものがあり、運要素もあります。
勝利条件がルビーを5個集めることのため、誰が勝っているのか分かりやすく、あと何手番くらいで終わりそうという見通しが立てやすいです。
現在2つの拡張(コーヒーとお恵みを・書簡と証印)が出ており、さらにそれらを1つにまとめたビッグボックスも出ています。
拡張を入れることでタイルの種類が増え、マップも広くなります。
フレスコ
大聖堂の天井にあるフレスコ画の修復を行う2~4人用のゲームです。
各プレイヤーは2枚の衝立を持っています。1つはアクションシートを隠すのに使い、もう1つは持ち物を隠すのに使います。
プロット式のゲームになっていて、全員で衝立の内側でどのアクションをするかをコマを置いて決めておきます。それを一斉に公開して、起床時間が早い順にアクションを行っていきます。
起床時間もこのゲームの特徴の1つで、早起きするとアクションが早くできるのですが、徒弟の機嫌が悪くなってしまいます。機嫌が悪くなると働かなくなる徒弟が出てくるため、劇場に行って機嫌を直してもらう必要があります。
ゲームが進むことで、ボード上のフレスコ画がカラフルになっていくため、見た目もいいです。
基本セットの中にいくつかの拡張ルールが入っており、自由に追加することができます。
フランチャイズ
1960年代のアメリカを舞台に、自社のフランチャイズを拡大していく2~5人用のゲームです。
個人能力などはなく、お金やコマもすべて公開情報というクラシカルなエリアマジョリティになっています。
一般的なボードゲームの場合、ゲームが進むにつれて収入が増えていく、拡大再生産になっていることが多いです。フランチャイズの場合は中盤までは増えていくのですが、そこから収入が減っていきます。
店を置けば置くほど収入が減っていくのですが、得点は増えていくため、どこで得点化するかの見極めがポイントになってきます。
クルセイダーズ
中世の戦闘騎士団長として、教団の影響力を広げていく2~4人用のゲームです。
マンカラを採用しており、個人ボードにコマを置いていくことでアクションを実行します。また、個人ボードにはさまざまな建物コマが置かれており、ゲームボードに配置することでボードに書かれている能力が使えるようになっていきます。
各プレイヤーが別々の能力をもつ、ヴァリアブルプレイヤーパワーのゲームで、能力によって進め方が変わってきます。
さまざまな要素が詰まっていますが、上手くまとまっており、1時間程度で1ゲームが終わります。
あらかじめすべての情報が出ており、途中で追加される要素などもないので、見通しも立てやすいです。
パークス
ハイカーとなってアメリカにあるさまざまな国立公園を訪れる1~5人用のゲームです。
手番では好きなだけコマを進めることができるのですが、戻ることはできません。そのため、端っこまで行ってしまったコマはそのラウンドから抜けることになります。
やることはカードに描かれた資源を集めるセットコレクションなのですが、さまざまな能力をもつギアカードや個人目標となるイヤーカードなどがあり、拡大再生産の一面もあります。
他のコマがあるところには入れない、上限を超えて資源を持つことができないといった縛りがよく効いていて、1時間程度でしっかりボードゲームを遊んだ感があります。
カードのイラストやさまざまな形を模したトークン、専用トレイなど、コンポーネントの雰囲気もとてもいいです。
ポンジスキーム
金融詐欺師となり、架空の投資話をでっち上げて資金を集める3~5人用のゲームです。
プレイヤーは約束した配当金を支払うために、どんどん新たに投資をしていって、債務を膨らませていきます。誰かが破産してしまうとゲームオーバーです。
手番では誰か1人を選んで秘密取引を行います。好きな金額を封筒に入れて相手に渡します。相手はその金額に納得すればお金をもらってプレートを渡します。納得いかなければ同じ金額を入れて相手に返し、プレートを相手から取ります。(プレートはゲーム終了時の得点になります)
どのくらいの金額で取引が行われているかは当事者同士しか分からないため、序盤は見当がつきづらいです。いろいろな人と取引することで、だんだんと相場が見えてきます。
全員が破産に向かっていくため「早く誰か破産しろ!」と心の中で祈ってしまうゲームです。
ハダラ
3つの時代にわたって自分の文明を発展させていく2~5人用のゲームです。
個人ボードに4つのトラックがあり、カードを獲得することで、それらのトラックを進めていきます。
カードは変形のドラフトで最初は2枚のうち1枚を選ぶのですが、それを一巡した後は先ほど捨てたカードの中からどれかを選ぶことになります。
一般的なドラフトゲームだと、なかなか欲しいカードが来ないことがありますが、ハダラでは必ず各カテゴリから1枚ずつは引けるようになっているため、ある程度のバランスが取れるようになっています。
ほとんどのカードは、コスト、得点、伸びるパラメータが書かれているだけのシンプルなものです。そのため、言語依存などもありません。
ルールが分かりやすく、妨害要素や攻撃要素もないため、非常に遊びやすいドラフトゲームです。