ボードゲームを遊ぶ場合、5人というのはなかなか難しい人数です。5人集まるとカードゲームやパーティゲームを遊ぶ人も多いかもしれません。
そこで今回は5人でじっくりボードを使って遊ぶゲームを7つ、ピックアップしてみました。
貴族の務め
1990年に発売された2~6人用のバッティングゲームです。1990年のドイツ年間ゲーム大賞の大賞作品でもあります。
同じ構成の手札を受け取り、1枚で行き先を、もう1枚でアクションをプロットします。その後、オークション会場で入札をしたり、お金を盗んだり、お城で展示をしたり、美術品を盗んだり、泥棒をつかまえたりします。
手札の中にお金が含まれているのですが、収入フェイズなどはないため、再びオークションで競るためには他のプレイヤーから盗む必要があります。ただし、盗むアクションがバッティングすると、どちらも盗むことができません。
そうして揃えた美術品のセットコレクションでコマを進めていくのですが、この美術品もまた盗まれる可能性があります。
貴族といいつつも、お互いに盗んだ盗まれたを繰り返す、一風変わったテイストのゲームです。
エルグランデ
1995年に発売された2~5人用のエリアマジョリティのゲームです。
カードをプレイし、そこに書かれた個数のコマをストックから手元に補充します。その後、カードの数字が大きい順にアクションカードを選び、ボード上にコマを配置していきます。アクションカードには、さまざまなテキスト効果がついています。
コマはボード上ではなく、塔に入れることもできます。塔に入れられたコマは得点計算時にどこか1箇所に移動させます。
塔の移動を終えてから、それぞれでのマジョリティによって得点が入ります。
アクションカードに言語依存はありますが、どの順番で処理していけばいいかはボードに描かれているため、流れはつかみやすいです。
エリアマジョリティの代表作の1つです。
エンデバー
2009年に発売された3~5人用のゲームです。2018年にEndeavor:Age of Sailという新版が出ています。
個人ボードに建物タイルを配置していくことで、人口やアクションの種類を増やし、拡大再生産していきます。建物にワーカーを配置することでアクションを実行するのですが、給料を支払えないとずっと置かれたままになってしまいます。
建物がどんどん増え、パラメータが上昇していくため、成長を実感しやすいです。ただし、マップ上のコマを排除するような直接攻撃要素もあるため、そういうのが苦手な人にはあまりオススメできません。
ゲーム開始時にすべてのマスにランダムにチップを配置していくため、準備が面倒ですが、そのおかげで毎回違った展開が楽しめます。
スマートフォン株式会社
2018年に発売された1~5人用のエリアマジョリティ・ネットワークビルドのゲームです。
両面仕様になっている2枚のパッドを好きなように組み合わせて、そこから見えるアイコンの数によってアクションが決まります。パッドはゲーム中に改良することができるため、自分がやりたいアクションを強化することが可能です。
最初にプロットが済んでしまえば、あとはほとんど自動で処理されていくため、見た目ほど難しくはありません。
端末の値段を安くして薄利多売を目指すのが、高額端末を作ってブランディングしていくかが悩ましいゲームです。
1時間~1時間半ほどで、拡大再生産、ネットワークビルド、エリアマジョリティといったさまざまな要素が楽しめます。
フランチャイズ
2018年に発売された2~5人用のエリアマジョリティのゲームです。1998年に出た胡椒袋のリメイクにあたります。
1960年のアメリカを舞台に、自分のフランチャイズ支店をどんどん広げていきます。都市に対して過半数のコマを置くと、得点化できるのですが、コマを置けば置くほど収入が減ってしまいます。
そのため、ある程度までは収入が増えていくのですが、終盤に近づくにつれて収入が減っていきます。収入から得点に切り替えるタイミングの見極めが重要なゲームです。
すべてが公開情報で途中から追加される要素などもないため、運要素はありません。
ポンジスキーム
2015年に発売された交渉ゲームです。
プレイヤーは全員が金融詐欺師で、架空の投資話をでっちあげることで資金を集め、それを使って投資を行います。ただし、集めた資金に対して配当金を支払う必要があるため、新たに別な投資話をでっちあげます。
こうして全員が自転車操業を行い、誰かが破産してしまうとゲーム終了です。そのときに所有しているタイルによって得点計算を行い、もっとも得点が多いプレイヤーの勝利です。
全員が破滅に向かうめずらしいゲームです。交渉の際は、専用の封筒にお金を入れて渡すので、怪しい雰囲気も抜群にいいです。
グリード・インコーポレイテッド
2009年に発売された経済ゲームです。出版社はフードチェーンマグネイトでお馴染みのスプロッター(Splotter Spellen)です。
プレイヤーは会社のCEOとして運営をするのですが、最終的な目的は自分の懐に金を流してステータスシンボルを獲得することです。
ゲームでは1人が1つの会社を担当するわけではなく、1人で複数の会社を運営したり、他の人に運営権を渡すこともできます。
収入確認の際、去年の収入を下回っているとCEOかCFOかCOOが辞職しなければなりません。辞職すると退職金がもらえ、これが初めてプレイヤーのお金となります。
会社を大きくして、傾かせてから退職金をふんだくるという、ちょっとブラックなテーマのボードゲームです。