2011年から2020年にかけて発売されたボードゲームで、まだ日本語版が発売されていない隠れた名作ともいえる作品を5つ、ピックアップしました。
2011年~2020年の隠れた名作
ウォーターディープの支配者たち
ウォーターディープの支配者たちは、2012年に発売されたゲームで、プレイ人数は2~5人、プレイ時間は60~120分です。
TRPGの「ダンジョン&ドラゴンズ」の世界を舞台にしていますが、その知識がなくても問題なく楽しめます。
オーソドックスなワーカープレイスメントで、ワーカーは全員が同じタイミングで1つだけ増えます。アクションで建物を建てることで、できるアクションが増えていきます。
攻撃・利益・強制クエストの3種類が入った陰謀カードが特徴で、他プレイヤーへの攻撃要素が強いです。陰謀カードはテキスト効果なので、言語依存は高めです。
拡張セットの「スカルポートの悪党たち」も出ていますが、まだどちらも日本語化はされていません。
黄金時代
黄金時代(The Golden Ages)は2014年に発売されたゲームで、プレイ人数は2~4人、プレイ時間は90分です。
文明発展系のゲームなのですが、テキスト効果がなく、シンプルなルールで、時間もそれほどかかりません。
驚異を建造したり、技術を開発したり、建物を建てたり、開拓したり、戦争を仕掛けたりと、一通りの要素が入っています。
パスをして黄金時代に入ると、手番がくるたびにお金が入るため、残った人がアクションをし続けると、パスした人がどんどん潤っていきます。そのため、どこで手番を切り上げるかのタイミングも重要です。
拡張が入ると5人まで遊べるようになり、さらに行えるアクションも増えます。カードの種類も増えるため、展開が多様化するのですが、その分、若干シンプルさが失われてしまいます。
Ashes Reborn: Rise of the Phoenixborn
アッシズ:ライズ・オブ・ザ・フェニックスボーンは、2015年に発売されたゲームで、プレイ人数は2~4人、プレイ時間は30~120分です。対戦型のゲームなので、2人ベストだと思います。
TCGタイプのカードゲームなのですが、専用ダイスを使うのが特徴です。キャラクターごとに使用するダイスが決まっており、振った目によって魔物を召喚したり、魔法を使ったりします。
一般的なTCGとの大きな違いは、アクションを交互に行うことです。
片方ができることをやってから、もう片方のターンとなるのではなく、メインアクションを1回するごとに手番が変わります。これを繰り返していき、お互いが何もできなくなるとラウンド終了です。
デッキの他に魔物パイルという山札があり、展開呪文を唱えると、そこから魔物を出すことができます。
さらにこのゲームは、開始時の手札5枚を自分で決められます。手札事故が起こらないため、マリガンもありません。
基本セットには6人のキャラクターが入っているのですが、拡張でキャラクターが増えます。デッキを自分で組むこともできるため、カードゲーム好きならば試してみる価値はあります。
ヒーローレルムズ
ヒーローレルムズは2016年に発売されたゲームで、プレイ人数は2~4人、プレイ時間は20~30分です。対戦型のゲームなので2人がベストかもしれません。
ランダムサプライのデッキ構築で、山札から出たカードを購入して、チャンピオンを召喚したり、能力を使ったりして、相手のライフを0にした方の勝ちです。
カードには4つの属性がついており、同じ属性のカードをプレイしていくことで、コンボがつながるものがあります。
テキスト効果もありますが、それほど種類は多くありません。だいたいが、戦闘、お金、回復の3つのアイコンで理解できます。
拡張を入れると、プレイヤーごとに能力や異なる初期デッキがあったり、シナリオをクリアしていくキャンペーンモードが加わったりします。
ほぼ同じルールで世界観が違うスターレルムズというゲームもあります。
KeyForge: Call of the Archons
キーフォージは2018年に発売された2人用のゲームで、プレイ時間は15分~45分です。
作者はマジック・ザ・ギャザリングやアンドロイド:ネットランナーを手がけたリチャード・ガーフィールドです。
2人用のカードゲームなのですが、最大の特徴は同じデッキがこの世に存在しないという点です。
キーフォージのデッキはAIが組んでいます。デッキごとに名前が異なり、同じ組み合わせのものがありません。背面のデザインも異なるため、自分で構築することはできません。
また、キーフォージのカードにはコストの概念がありません。
デッキには3種類のHOUSEのカードが入っているのですが、手番では1つのHOUSEを選び、そのカードだけが使えるようになります。すでにプレイしてあるカードでもHOUSEが一致しないと使うことができません。
キーフォージでは相手を倒すことではなく、キーを作ることが目的です。そのため、プレイ中はアンバートークンを集めてキーを作ることになります。もちろん、プレイ中に相手のクリーチャーを攻撃する要素もあります。
TCGともLCGとも違う、唯一無二のゲームなので、めずらしいシステムが好きな人は、ぜひ試してみてください。