初めてボードゲームを遊ぶ人にどんなゲームを勧めたら良いか、というのはよく話題にのぼります。近々そういったイベントを迎えることもあり、自分もそのテーマについて少し考えてみました。
対象
メインの対象は20代~30代の男女です。
オープン会で、ある程度、顔を知っている人もいれば、初めての人もいるという10人前後の集まりです。
最初に考えるべきこと
まず、ルール説明、いわゆるインストに時間がかかるものは除外されます。
ルール説明に時間がかかるものは、それだけで飽きてしまう恐れがあります。最初から4人程度しか集まらず、じっくりボードゲームで遊ぶというならば、インストに時間がかかることはそれほど問題ではありません。
ある程度ボードゲームの経験があるならば「とりあえずインストは1時間くらいです」と言われても、「ほう」くらいの反応でしょうが、経験がない人にいきなりそういったゲームを導入するのはかなりリスキーです。
最初はほんの数分程度でインストできるゲームから始めるべきでしょう。
ジャンルで考える
ルール説明にそれほど時間がかからないという前提の上で、いくつかのジャンルごとにゲームを挙げてみます。
ギャンブル系
運要素が大きいゲームは経験による巧拙の差がでないので、導入としては遊びやすいです。
たとえば、クク(クク21)などはカードを交換するかどうかの選択しかないので分かりやすいです。勝敗によりチップが増減するので盛り上がりやすいという利点もあります。

大喜利系
発想力が求められる大喜利系はルールは簡単ですが、好き嫌いがあるので注意が必要です。
ついつい内輪ネタを出してしまい、知らないプレイヤーに疎外感を与えることも多いです。しかも内輪ネタに限ってやたらとウケたりするので、なおのこと疎外感が強くなります。

お絵かき系
大喜利系と似ていますが、お絵かき系のゲームも割と好き嫌いが大きく出ます。ただ、ハマったときの盛り上がりはかなり大きいです。
絵を描くのが苦手という人は少なからずいるので、あまり絵の上手い下手がゲームに関係しないゲームがいいかもしれません。

ブラフ系
嘘をつくことが前提のゲームです。これも好き嫌いが大きくでるゲームです。
チャオチャオくらいのレベルだと、サイコロの運も関係してくるので、そこまで嘘の上手い下手が問題なりません。場合によっては嘘を一切つかずに勝つこともできます。

反射神経系
反射神経がものをいうゲームは大人よりも子供の方が得意な場合が多いです。そのため、小さいお子さんがいるときはラインナップにいれるのがオススメです。
ただし、このタイプは差がはっきりでるので、強い人がずっと勝ち続けるということがあります。

記憶力系
反射神経系と同様、こちらも一方的なゲームになることが多いです。
ただ、ナンジャモンジャはどんな名前をつけるかで大喜利要素があるので、ただそれだけで盛り上がるというメリットがあります。また最近メディアにもよく取り上げられるため、導入がスムーズにいきやすいです。

思考系
ルール説明が簡単で、なおかつ運要素がないゲームは導入する上でいい試金石になります。こういったゲームを好きになる人は、そこからどんどん複雑なゲームに進める可能性が高いです。ワーキャーするのが苦手な人にもオススメです。

協力系
協力系は全員が勝つか、全員が負けるかなので、誰かと争うのが苦手な人にオススメできます。また、他のプレイヤーにアドバイスもしやすいです。ただ、このアドバイスが過ぎると、いわゆる奉行問題がでてきます。
アンドールの伝説はRPG的な雰囲気が強く、ゲームを進めるだけでルールが理解できるようなチュートリアルが用意されているので、テレビゲームはやるけれども、ボードゲームは経験がないという人に向いています。

正体隠匿系
一時期テレビでかなり取り上げられていたので人狼を知っている人がかなり増えました。そういった意味で導入として人狼を出すのもアリといえばアリです。ただ、人狼というゲームに対する嫌悪というのもなかなかなものなので、展開次第では一気に嫌いになる可能性も高いです。
また、人狼を遊ぶならば同程度のレベルの人遊ぶのがオススメです。
いつも昼休みにバドミントンを楽しんでいる人と大会に向けて日々必死に練習している人が一緒にプレイしてもどちらも得はしません。

紙ペンゲーム
ペンを使って紙に書くタイプのゲームです。多人数で遊ぶ場合はしっかりペンの準備をしておきましょう。
考えどころがあり、運要素もあるので、どんな世代にもウケやすいゲームが多いです。最近の定番はやはりWelcome to…でしょうか。書いた結果が残るので、ゲームが終わった後に話がしやすいというメリットもあります。

とりあえず思いついたものをつらつらと
とりあえずパッと頭に浮かんだものをジャンルごとに分けて列挙してみました。
ぶっちゃけていってしまうと、初心者に鉄板というのはまずあり得ないです。
これは人により好みがあるので当然といえば当然です。さまざまなジャンルを遊んでもらいつつ、どのゲームがそのときにウケるのかを探るのが現実的なやり方です。また、「あ、この人このジャンル苦手っぽいな」と感じたら、あまり長引かせないのが吉です。
こうして挙げてみると、やはりカードゲームが多めです。
それはそれでいいのですが、せっかくボードゲームと謳っているからには何かしらボードを使ったものを遊びたいところです。また、コンポーネントの見た目は食いつきに大きく影響するので軽視できません。
そういった意味ではキャプテン・リノなんかは見た目のインパクト大なので、導入としていいかもしれません。(あれも厳密にはボードではないですが)
当日まであと何日かあるので、引き続きどんなゲームがよさそうか考えてみます。