2020年に遊んだボードゲーム・カードゲーム、のべ約390タイトルの中で、特に面白かった・印象に残ったゲームをまとめました。対象は2020年に初めて遊んだゲームです。惜しくも10選には入らなかったものの、印象に残った5タイトルも紹介しています。
2020年ピックアップ10選
キャットインザボックス(Cat in the box)
マストフォローのトリックテイキングでありながら、カードにスートが書かれていないゲームです。
プレイする際に、スートを宣言することで、そのカードが何なのか確定します。4スートに対して各数字が5枚ずつあるため、ゲーム中に矛盾が生じてしまう場合があります。
手札からカードが出せないパラドックスを生じさせてしまうと、獲得したトリックがマイナスになってしまいます。
ビッド成功ボーナスに陣取り要素もあり、さまざまな工夫がありつつも、ルール自体は比較的シンプルなため、トリックテイキング初心者でも遊びやすいです。
フリート:ザ・ダイスゲーム
フリートというゲームのダイス+紙ペン版にあたります。
ゲーム内容はかなり違うため、フリートを遊んでいなくても問題なく楽しむことができます。ダイスドラフトでダイスを獲得し、それを使ってさまざまな能力を解放していきます。ゲーム中に獲得できるスターを使うことで、好きなところを解放できるようになるため、自由に拡大していくことができます。
紙ペンでありながら、しっかり拡大再生産を楽しむことができます。拡張を加えることで、新たな建物が追加され、さらに展開が多様になります。
ザ・クルー
多くの人にトリックテイキングを遊ぶ機会を作った協力型ゲームです。
50の課題が用意され、コミュニケーション禁止の中、協力してクリアを目指します。どのようにカードを出すと、狙い通りにプレイできるかが学べるため、トリックテイキングの仕組みを学ぶのにもちょうどいいです。ただし、経験の差があると、アドバイス自体が理解できない可能性がでてくるため、注意が必要です。
オーソドックスなマストフォローのトリックテイキングで、ルールは分かりやすいです。
イッツアワンダフルワールド
ドラフトの定番になりつつあるゲームです。
ドラフトで獲得したカードを、資源として再利用するか、プレイして効果を発動させることで、どんどん拡大再生産をしていきます。テキスト効果などがなく、生産量を増やしたり、得点を増やしたりする効果しかないため、初回からでも遊びやすいです。
「戦争か平和か」の拡張ではキャンペーンシナリオが楽しめ、「荒廃と隆盛」の拡張では新しい種類のカードが加わります。
まだまだ拡張が発売予定なので、これからも楽しみなゲームです。
エバーデール
ワーカーを配置するか、カードをプレイするかのワーカープレイスメントです。
さまざまなカード効果を使って、どんどん拡大再生産を行っていきます。建物と動物にコンボ要素があるため、資源を使わずにカードを出していくこともできます。ワーカーの回収タイミングは独特ですが、基本的にはシンプルなルールのため、ワーカープレイスメントの導入としてもちょうどいいです。
大きな木や資源、ワーカーのデザインが凝っており、見た目の雰囲気もいいです。
今年「真珠の入り江」という拡張が発売されました。
オーディンの祝祭:ノース人
オーディンの祝祭の拡張セットです。
アクションボードが新しいものに差し替えられるため、かなりプレイ感が変わります。さらに職人用倉庫といった要素や新しい家畜として馬と豚が加わり、大幅にパワーアップしています。
拡張を遊んだのをきっかけにオーディン熱が高まり、2020年になってミニ拡張を揃えました。
ジャスト・ワン
多人数で遊ぶ協力型パーティーゲームです。
1人が回答者となり、その他はお題に対するヒントを考えます。ただし、ヒントが他の人と被ってしまうと、回答者は見ることができません。そのため、ちゃんとお題を導き出せる内容でありつつ、他の人と被らないようなヒントを考える必要があります。
今年、さまざまな場所で遊びましたが、確実に盛り上がるため、これからの定番ゲームになりつつあります。
スパイシー
ダウト系のカードゲームです。
カードにはコショウ、トウガラシ、ワサビといったスートと1~10までの数字が描かれています。同じスートで数字が大きくなるように裏向きでカードを出していき、そのカードが宣言と違うと思ったら、チャレンジを行います。
チャレンジはスートか数字に対して行うため、もし宣言と違うカードを出していたとしても、チャレンジが間違っていれば回避することができます。通常のダウトと違い、嘘をついていたとしてもチャレンジから逃れられるというのがポイントです。
現在はなかなか入手しづらいですが、日本語版が発売予定です。
スマートフォン株式会社
スマートフォンのメーカーとなり、さまざまな技術を入手して、販路を拡大し、価格を決めて、製品を販売していきます。
そのラウンドで行うアクションをプロットするのですが、その方法に特徴があります。アイコンが描かれた2枚のパッドを使い、それを重ねて、見えているアクションがそのラウンドで行えます。
パッドを改良していくことで、自分が行いたいアクションが多く出来るようになっていきます。見た目の割に、ルール量が少なく、できることも限られているため、初回からでも遊びやすいです。
製品価格が安い方からアクションができるという競りのような要素もあり、他プレイヤーとの駆け引きが楽しめます。
ゾフィンズー
手札を出し切ることが目的の大富豪系カードゲームです。
カードには数字が一切書かれておらず、動物のイラストのみが描かれています。また、どの動物に負けるかも描かれているため、それに従って順番にカードを出していきます。
海の動物と陸の動物に分かれているのがポイントで、どの動物を出すかによって出せるカードが変わってきます。陸では最強の動物でも海では出せないため、大富豪のように単純に強いカードがあればいいわけではないのが特徴です。
選外で印象に残ったゲーム
エスペライゼーション
自分たちで言語を作っていくコミュニケーションゲームです。
新しく作った言語を使い、さらに別な言葉を説明して、獲得していきます。こうして使える言葉を増やしていき、一定枚数のカードがたまるとゲーム終了です。
他では味わえない独特なプレイ感が楽しめますが、1プレイが長くなりがちなのが難点です。
マシュマロテスト
ライナー・クニツィアのトリックテイキングゲームです。
マストフォローのトリックテイキングで、一定トリックを獲得するとゲームから抜けます。その際、他の人が獲得しているトリック数が得点になります。ブードゥー・プリンスのリメイクなのですが、よりシンプルなルールになっています。
貴族の務め
1990年にドイツ年間ゲーム大賞を受賞したゲームです。
バッティングがメインになっており、新しい美術品を獲得したり、他のプレイヤーから美術品を盗んだりしていきます。読み合いが重要なため、気心が知れた人同士で遊ぶのがオススメです。
ハラータウ
国内でも人気があるウヴェ・ローゼンベルクの新作ゲームです。
基本はワーカープレイスメントですが、さまざまなカードをプレイできるのが特徴です。とにかくカード枚数が多く、使用するデッキがゲームごとに変わるため、さまざまな展開を楽しむことができます。
テラマラ
未来にワーカーを送ることができるワーカープレイスメントです。
キャラクターカードを1枚ずつ持つことで、各自が個別能力を持ちます。1つ1つの要素は難しくないのですが、量が多いため、時間がかかりがちです。言語依存はありませんが、初見では分かりづらいアイコンがいくつかあります。
2020年を振り返って
今年は外出自粛期間などがあり、ボードゲームがまったくできなくなるのではと不安にもなりましたが、オンラインで遊ぶ機会も増えて、トータルではむしろ去年よりも多くのゲームを遊ぶことになりました。
また、今年からボードゲームを始めた方が新たに加わったため、遊ぶ機会が増えたのが大きな変化でした。これまでにはできなかったタイミングで遊べるようになったため、それもプレイ回数の増加に貢献しています。
新作ではないのでピックアップはしませんでしたが、2020年はテラミスティカをかなり遊びました。「氷と炎」「商人たち」の拡張も揃え、遊びやすくなるような収納の工夫なども行いました。
Kindleで本を出したり、stand.fmで音声配信をしたりと、新しいチャレンジをした年でもあります。
これからもブログに限らず、さまざまな方法で情報を発信していければと考えています。